オンライン・ワープロのEtherPad、バージョンアップでGoogleドキュメントに挑戦

昨年秋、われわれが紹介したAppJetのGoogleドキュメント風のオンラインwikiツール、EtherPadがバージョンアップされた。デザインも洗練され、使い勝手もはるかに向上した。EtherPadは元Googler社員たちが設立したスタートアップで、オンライン・プログラミングツールを開発し、Y Combinator の資金によって設立したAppJetのアプリケーションだ。AppJetはリアルタイムでグループ共同作業ができるドキュンメント編集ツールの開発を目的としている。このような背景のもとにEtherPadが生まれた。今回のアップグレードのベータ版については、先着100名が招待されている。
当初EtherPadを紹介した際に、われわれは、デザインは少々野暮ったいが、Googleドキュメントよりはるかに高機能だと評価した。 EtherPadのユニークな点は、複数のユーザーがリアルタイムで同時に文書の入力・編集が行えることだ。ユーザーは単にドキュメントを作り、共有したい相手にリンクを送るだけでよい。プログラムのインストールや登録作業をいっさいせずに、それだけで誰でもすぐに共同作業を始めることができる。それぞれのユーザーの編集状況は色分けされて同じ画面にリアルタイムで表示される。(どの色がどのユーザーを表すか、凡例がサイドバーに示される)。変更は厳密にリアルタイムで反映される。(Googleドキュメントでさえ、アップデートは15秒おき)。ユーザーはサイドバーでチャットができ、またある時点のバージョンの文書を永久保存できる。
今回アップデートされたEtherPadには、デザインがリニューアルされ、優れた新機能やツールが満載されているので、Googleドキュメントにはさらに大きな脅威になるはずだ。まず、EtherPadのユーザー・インタフェースは完全に一新され、目にやさしい色使いのシンプルなデザインになった。また、今回Word、PDF、プレインテキスト、HTMLファイルがインポートできるようになった。また太字、下線、イタリック、打ち消し線など基本的なテキストのフォーマット機能がサポートされ、EtherPadでの文書作成機能がWordやGoogleドキュメントのワープロに近づいた。また箇条書きの記号が挿入できるなどメモを整理する機能も若干改良された。
またEtherPadは収益化のビジネスモデルを打ち出した。ユーザーはEtherPadを無料で利用できるが、パスワードでロックをかけることはできない。パスワードロックがかけられるEtherPad Professional Editionは3ユーザーまでは無料、4ユーザー以上については月額$8の有料となる。さらに企業向けのPrivate Network Edition for Enterprises版は、ユーザー1人あたり$99の一回料金でドキュメントをファイアウォールの内側に安全に保管してくれる。
AppJetの共同ファウンダー、Aaron Ibaはすでに30件30万件のドキュメントがEtherPadで作成されたと述べている。また利用者はきわめて多様な組織、企業のメンバーだという。たとえば、スタンフォード大学ロースクールの学生はEtherPadを利用して共同で講義ノート作成に取り組んでいる。テクノロジー系企業は、エンジニアの採用にあたって、遠隔地のエンジニアとオンライン面接しながら、同時にプログラミング能力を試験するために利用している。
AppJetは最近Mitch KaporがリードしChris Yehらが参加したエンジェル投資ラウンドで$250,000の資金を調達した。同社はまたY CombinatorとFriendFeedのファウンダーからシード資金を得ている。
新しい製品のデモを体験したところでは、EtherPadにはGoogleドキュメントや類似のサービスのライバルたり得る潜在的能力があることは明らかだと思う。EtherPadは近く、スペルチェック、画像とビデオの貼り付け、オンライン会議機能などを追加する計画だ。
〔訳注:EtherPadは日本語に対応しているが、最新版のFirefox以外のブラウザでは正常に日本語入力ができない可能性がある。〕
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(翻訳:滑川海彦/namekawa01)


