Junaio、iOS 4の新しいカメラAPIを利用した拡張現実をデモ
少し前に私は新しい拡張現実ゲーム、Zombie ShootARについて記事を書いた。これは拡張現実を利用して携帯の画面に現れるゾンビーを射つシューティングゲームだ。このゲームには水平線の位置を検知するテクノロジーが組み込まれており、ユーザーが突然携帯の向きを変えてもゾンビーが空中に漂うことなく、ユーザーの周囲の地面の上に投影される。この拡張現実は非常にうまく機能していた。記事に対して「なぜiPhoneではなくSymbian OSでしか提供されないのか?」という質問がたくさん寄せられた。調べたところ、これにはもっともな理由があることがわかった。当時のiPhoneではこのテクノロジーを可能にするために必要なカメラデータへのアクセスがAppleによって制限されていからだった。
ところが最新のiOS 4のAPIで、Appleは利用可能なカメラデータの範囲を大きく拡張した。これによって従来は不可能だった多くの拡張現実機能をiPhoneユーザー向けに提供することが可能となった。
Zombie ShootARの開発元、Metaioでは携帯向けAR開発環境、Unifeye Mobile SDK(v 2.1)にさっそくこの新しいカメラAPIを組み込んだ。このSDKと同社が無料で提供しているARブラウザー、junaioは本日(米国時間7/6)一般公開された(junaioをインストールしているユーザーの場合、すでに自動アップデート実施ずみ)。
junaioの新機能を紹介するため、Metaioではプレスリリースに簡単なARデモを添付している。 iOS 4とjunaioアプリをインストールしたiPhoneユーザーなら誰でも試してみることができる。ARばかりはいくら口であれこれ言っていても実感はできない。試してみるにしくはない。私がテストしてみたところではデモはちゃんと機能した。たいへんスマートなアイディアだ。ただしデモであることを念頭に置く必要がある。今後当然あちこちが改良されていくことだろう。
プレスリリースにはARの主人公となるヒーロー(Metaio Man)のCG画像が添付されている。ユーザーがjunaioを通じてMetaio Manを見ると、周囲の実景上にその3D画像がスーパーインポーズされる。念のためもう少し詳しく手順を説明しておこう。
1. iPhone向けjunaioをダウンロードする(Androidでも作動することになっているので試してみるとよい)。
2. iPhoneにiOS 4.0がインストールされていることを確認する
3. junaio glue demo チャンネルを購読する。まず右上のChannelsボタンをクリック、続いてFeatured channelをクリック、最後にjunaio glue demoというアイテムを選択してクリックする。何らかの理由でjunaio glue demo チャンネルが見つからない場合は画面上部のsubscribed channelsというテキストボックスをクリック、junaio glue demo と入力して検索する。
4. チャンネルを開いたら、iPhoneを下のヒーローの画像に向けて画像を登録する。改めてアプリを開き、下の画像に向けるとその上にヒーローの3D画像が表示される。スクリーンをタップするとヒーローが何種類かポーズを決める動きをする。
リアルタイムで環境と相互作用するARアプリのプロモーションとしてこのデモはなかなか効果的だが、多少もの足りない感じがするのも事実だ。せっかくの3Dヒーローなのに、ただ表示されるだけで何のストーリーもないのかという声も出そうだ。しかしこれはあくまで新しいARテクノロジーの能力を市場に紹介するのが目的だから、まずはプラットフォームの技術的可能性だけをシンプルに示すのが重要だ。クリエーティブな開発ツールが近く提供されることを期待しよう。前回の記事でも述べたように、拡張現実はまだきわめて初期段階のテクノロジーなので、このコンセプトを広く普及させる努力が大事だ。
それにこのテクノロジーは(良かれ悪しかれ)巨大な新種の広告市場を開くことになるだろう。しかしAR技術の応用は広告留まらず、たとえば、X線のように商品の内部を透視して購入前のユーザーに製品を詳しく紹介するなど、すでに多方面に利用されている。店頭に陳列されたCDにiPhoneを向けるとオーディオとビデオを利用したARで内容が紹介されるなどの応用が考えられている。
junaioのデモは読者の手元の環境でちゃんと作動しただろうか? また読者はARに関する新しいアイディアをお持ちだろうか? ARはどのような方向に発展するだろう? コメント欄に書き込んでいただきたい。
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(翻訳:滑川海彦/namekawa01)



