Apple―「アプリ外で販売したければ必ずアプリ内課金APIも利用せよ」
昨夜(米国時間2/1)、New York Timesは「Sonyの eリーダー・アプリがAppleのApp Storeへの登録を拒絶された。理由はApple独自のアプリ内課金システムを利用していなかったため」と報じた。
さらに悪いニュースは、Appleはアプリ外で販売されたコンテンツをダウンロードするアプリを拒絶することにしたらしいという点だった。そうであればAmazonのKindleプラットホームにとって重大な問題だ。
これについてAppleの広報担当者は次のような声明を発表した。
われわれはデベロッパーに対するガイドラインやサービス提供約款を変更していません。ただし、われわれはアプリがアプリ外での課金を許している場合には、アプリ内での課金機能も設けるよう求めることにしただけです。
はて?
Appleは約款もガイドラインも変更はないという。それだけ聞くとNew York Timesの記事は誤報だったのかと思えてくる。しかし、その約款を適用する方法が変更されている。それではやはり記事は正しかったのではないか?
この点に最も関連があるのは昨年9月に発表されたAppleのデベロッパー・ガイドラインの次の一節だ。11条2項にこうある。
Appleのアプリ内課金API( In App Purchase API =IAP)を利用せずにコンテンツに課金する機能ないしサービスを提供するアプリの登録は拒絶される。
アプリ内でユーザーに課金することができないので、AmazonのKindleアプリのユーザーはブラウザに飛ばされて、そこで電子書籍を買っている。コンテンツはその後Kindleアプリに同期されることになる。Appleの規定の文言はやや曖昧でこうした方法であってもガイドライン違反だと主張することはできるかもしれない。ただし、今まではこうした形〔IAPを実装してなければ拒絶される〕でガイドラインが強制されたことはなかった。だから「何も変わっていない」というAppleの主張は成り立たない。
またユーザーにとっても迷惑千万な措置だ。Appleはデベロッパーに対して「ブラウザー経由の課金をするなら同時IAPを利用したアプリ内課金も実装しろ」と命じていることになる。Appleパスワードを入力するだけすむアプリ内課金の方が簡単で便利なので多くのユーザーはそちらを選ぶとAppleは考えているのだろう。しかしアプリ内課金を利用した場合、Appleに対して販売代金の30%を支払わなければならないデベロッパー側からすれば、ユーザーをブラウザ内の課金に誘導する強い動機がある。
どちらにしてもこれはAmazonその他、ブラウザでの課金に依存してきたデベロッパーにとっては悪いニュースだ。ゲーム内などでバーチャルグッズを販売しているデベロッパーなら、もともと原価はタダのようなものだから30%をAppleに支払うこともできるだろう。しかし書籍のような高価値のコンテンツの場合、30%ものコミッションは痛手だ。
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(翻訳:滑川海彦/namekawa01)


