起業家投資家の出会いの場AngelListを毛嫌いするVCたち, 実は活発に利用している

AngelListは、起業家と投資家が資金調達について話し合うソーシャルネットワーク(のようなもの)だが、意外と物議を醸している。でも一つだけ明らかなのは、トップクラスのベンチャーキャピタリストたちも、めぼしい投資対象企業を見つけるためにこのサイトを使っていることだ。

OATVのパートナーBryce Robertsは最近脱会したが、それはこのサイトからのメールはノイズが多いためと、VCというものは特定の投資案件に対しては群れを作りたがる動物だが、このサイトの上ではそれができないからだ。ところが彼に対して、ブロガーたちから非難の声や個人攻撃が殺到した(その概要がここにある)。

小口のエンジェル投資家たちに話を聞くと、その多くがAngelListを愛している。投資案件に関する情報が得られるし、それらの情報は、ふつうなら投資家世界のセレブでなければ得られないものだ。しかしエンジェル以外のもっと本格的な投資家たちに聞くと、AngelListは”だめだよ、あんなの”となる場合が多い。

でも、彼らの言うことと、実際にやってることは違う。AngelListのファウンダBabak Niviがくれたデータによると、有名なベンチャー企業は投資候補企業の紹介をたくさん求める(それは投資に向けての第一歩だ)。以下に、求める紹介数の多い順に、VCたちを並べてみよう:

〔以下、’intro’は紹介の意。〕
1. General Catalyst – 64 intros
2. Atlas Venture – 61 intros
3. Bessemer – 60 intros
4. First Round – 53 intros
5. Charles River – 44 intros
6. IDG Ventures – 41 intros
7. Partech – 40 intros
8. Accel – 40 intros
9. Andreessen Horowitz – 39 intros

10. Polaris – 39 intros
11. Index – 34 intros
12. Spark – 27 intros
13. Redpoint – 26 intros
14. High Line – 23 intros
15. GRP – 23 intros
16. Highland – 22 intros
17. Balderton – 21 intros
18. Metamorphic – 20 intros

19. DFJ – 20 intros
20. Floodgate – 19 intros
21. Mayfield – 17 intros
22. Sequoia – 16 intros
23. Matrix – 16 intros
24. Shasta – 14 intros
25. Google Ventures – 14 intros

このデータは、これらのVCたちがAngelListのやり方に関心を持ち、実際に利用していることを物語っている。たとえばDraper Fisher JurvetsonのマネージングディレクターJosh Steinは、Quoraの質問に答えてこういうことを言っている:

AngelListは起業家と資本を結びつけるためのすばらしく強力なプラットホームであり、投資対象を見つけるための初期的作業の場として、私にとっても欠かせない最良の場所になりつつある。

AngelListの大きなメリットは、こうだ: 起業家たちの多くは資金を調達する過程が、時間ばかりかかって効率が悪いと感じているが、しかし投資家も同じように感じていることを、理解していないだろう。最良の投資決定をするためにできるだけ多くの案件に目を通すが、従来の、メールや、両者の知人からの紹介といった方法は、個々の紹介の処理に伴う間接費が多すぎるし、またそのフォローアップもたいへんである…フォローアップといってもその多くは鄭重に投資を断ることだが、関係者たちの反感を買わないように細心の注意が必要になる。所要時間は一件につき15分から30分ぐらいだが、毎日3〜5件を扱うのだから、全体としてはすごい量になる。

対照的にAngelListでは、簡潔で明快な“エレベーターピッチ(elevator pitch)”〔たまたま同じエレベーターに乗ったときの超短時間の売り込みトーク〕が自己紹介のメールでやってくるし、詳細を知りたければリンクをクリックすればよい。この段階で、人間による紹介手続きがまったくないから、だめだと思った案件は単純に”delete”をたたいて次へ進めばよい。これは、一挙両得の世界だ…案件を一度にたくさん見ることができるし、しかも、だめな案件に対して時間をまったく浪費しないのだ。

NavalやNiviたちがこのシステムを今後、どう育てていくか、それも楽しみだ。彼らは本当に、目の付け所が良かったね。

このサイトでVCたちの活動が活発なのは、なぜだろう? Niviは二つの理由を挙げる…1. AngelListでシリーズAより先をやっているスタートアップがいる。2. シードラウンドでエンジェルたちと一緒に投資しているVCがとても多い。

理由は何であれ、彼らはAngelListを使っている。それが存在するという事実を、彼らがどれだけ嫌っていても。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))