Google、「検索」グループに代えて「知識」グループを創立

Google社内には7つの主要事業グループが存在する。広告、通販とローカル、モバイル(Android)、ソーシャル、Chrome、YouTube、そして検索だ。いうまでもなく、検索はGoogleの最初にして最大の事業だ。しかし今や検索グループは存在しない。4月にLarry PageがCEOの座を引き継いだとき、検索グループは知識(Knowledge)グループに名前を変えた。

Googleはこの変更を確認しただけでなく、4月11日付けのSECへの提出書類中で公にしていたことを指摘した。それまで存在していなかった「知識グループ」担当の上級副社長が任命されたことに、どういうわけか、誰一人注意を払わなかったわけだ。

ではこの組織改革の狙いは? それはいささか長い話になる。

従来、Googleの検索事業のリーダーは、ユーザー向け製品担当のMarissa Mayer、エンジニアリング担当のUdi Manberの2人だった。ところが昨年末にMayerはローカル担当に異動した。Mayerの後任はAlan Eustaceで、Manberは彼の下につくことになった。つまり検索事業はEustaceがPageに直属して単独で指揮している。

われわれの情報源によると、Pageは検索を「世界中の知識を組織化し、有用な形で普遍的にアクセス可能にする」というGoogleの当初の使命をはるかに超える存在とする方法を長らく考えていたという。

問題は検索はどこまで行っても検索だったことだ。Googleが検索機能を拡大してきたことは事実だ。2007年にはウェブサイト、ブログ、ビデオ、画像、地図、書籍などの個別検索を統合したUniversal Searchが実現した。次にインターネットから一連の情報を収集して表形式に整理するGoogle Squaredが発表された。

その他Google Base、Google Knolのような実験も行われた。

たとえば2007年のGoogleブログの記事でManberはKnolについてこう説明している。「Larry、Sergey、Ericによってわれわれに課せられた課題は人々が知識を共有する新しい方法を発見することだ。これがわれわれの主要な目標だ」

こうした新しい課題への挑戦は従来主としてManberが指揮してきた。今後も彼のチームは検索/知識グループに残るだろう。

検索/知識グループについて現在Googleはこう見ているようだ。つまり、従来、このグループはMayer(プロダクト)とManber(エンジニアリング)に別れていた。しかし今後はEustaceが単独で指揮することになる。ManberはEustaceの下に付き、知識発見のためのテクノロジーの開発に当たる。Google自身のサーバに存在する(Knol)情報も含め、より高品質のコンテンツの生成方法を発見するよう努力が続けられることになるのだろう。

Manberの同僚、Amit Singhalは、低品質のコンテンツ・ファームを排除するために最近開発されたPandaアルゴリズムなど既存の検索アルゴリズムの改善に集中するらしい。

検索/知識グループの内情に詳しい情報源によれば、「Singhalが雑草取り(低品質のサイトを検索から排除する)に専念し、Manberが種を蒔く(新しい検索テクノロジーの開発)」と考えられるという。

この組織改革はあくまで内部的なものであり社外に向けて特に宣伝するような性質のものではないのだろう。そこでGoogleはSECへの提出書類に必要最小限の事項を記しただけで、一切PRの努力はしてこなかった。チームのメンバーに対して「検索だけが仕事ではない」ということを徹底させるのが改名の主たる目的だったのだろう。問題は組織いじりではなく、心構えの改革だ。

Googleは検索グループに代えて知識グループを創立したことを確認はしたものの、新しい戦略や人事については一切コメントを避けた。ある情報源は「現在Googleの主要な課題は内部の意識統一だ」という。Googleがこの問題について何か公に発言することになるのかどうかは現在のところ不明だ。

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(翻訳:滑川海彦/namekawa01)