YouTubeのエンジニアリング責任者に聞く―今や大半のビデオを1分以内で処理できるようになった

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YouTubeが世界最大のウェブサイトの一つであることは誰でも知っている。しかしそれでもYouTubeからときおり発表される統計を聞くと驚かずにいるのは難しい。たとえば、このビデオの巨人は検索エンジンとしてもGoogle本体に次いで世界2位なのだそうだ。最近初めて発表された数字だが、YouTubeには、携帯デバイスからだけで毎分2時間分のビデオがアップロードされているという。またモバイル・デバイスでの再生は毎日2億回に上る。

そこで「Hいったいどうやったらそんなことが可能になるんだ?」という質問が浮かぶのは自然だろう。

私は最近、YouTubeのエンジニアリング責任者、Christian Kaiserに話を聞く機会があった。彼はこの4月にGoogleに加わる前にはNetflixのエンジニアリング担当VPを務めていた。楽屋裏で何が起きているのか、あまり詳しい技術的内容は明かされなかったものの、現在YouTubeが取り組んでいる目標に加えて、これほど巨大なデータをどのように処理しているのか、いくつか興味深いアプローチの内容を知ることができた。

YouTubeの巨大な規模を考えれば、処理をできるだけ高速に行うために多数のカスタム・ツールが開発されているのは当然だ。YouTubeのエンコーディング・システムはViperと呼ばれる。Kaiserによると、Viperに最近導入された改良により画期的にエンコード処理が高速化されたという。従来は一本のビデオをファイルの先頭から順次処理してのに対し、現在は複数のプロセッサで並列処理を行うようになった。これによってビデオがアップロードされてからサイトで公開されるまでの時間が大幅に短縮されたという。

実際、どのくらいの効果があったのか? 現在では全ビデオの60%が1分以内に公開される。しかし1年前には1分以内に公開されるビデオはゼロだったそうだ!

現在、YouTubeの技術陣が取り組んでいる課題は、高速でシームレスな再生を可能にすることだとKaiserは語った。もちろんこれは古くて新しい課題だが、現在、高品質のコンテンツを通常のテレビに配信する割合が高まっているために、ますます重要性を増しているのだという。技術チームは「可変ストリーミング」技術に取り組んでいる。これは接続速度に応じてその場で動画のビットレートを変化させる技術だ(Hulu、Ooyalaなどいくつかの主要ビデオ・サイトですでに利用されている)。私はこのテクノロジーが近々HTML5で実装されることになるかどうか尋ねてみた。Kaiserは「現在はまだだが、将来は実現するだろう」と答えた。

KaiserはまたYouTubeビデオを世界中に配信するうえでの秘密を一つ打ち明けてくれた。YouTubeは他の大手CDN(コンテンツ配信ネットワーク)と同様、世界各地に何百というサーバを設置して、再生要求の多い人気ビデオのキャッシュと送信に当てているそうだ。

今回の短いインタビューを終えるにあたって、私はKaiserに「アメリカの一般ユーザーがケーブルテレビでなくインターネットを利用してビデオコンテンツを視聴するようになる転換点に達するのはいつ頃になると思うか?」と尋ねてみた。Kaiserは「それはもう一部で起きている。HuluやNetflixが離陸しているのがその証拠だ。ただしこの転換はある日突然急激に進行し始めるようなタイプではなく、比較的ゆっくり着実に進行していくプロセスになるだろうと思う」と述べた。

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(翻訳:滑川海彦 @namekawa01 Google+)