アイデアステージでの投資ギャップをクラウドファンディングで解決するSeedrs

シードファンディングをヨーロッパで調達するのは難しい。たいていは非常に困難だ。会社がアイデアステージのときだけだ、と言う人もいるだろう。しかし、それはシリコンバレーとは全く対照的な見方で、ヨーロッパの起業家は会うごとに不満を言っている。
しかし、少なくともイギリスにおける状況はSeedrsのローンチによってずっと良くなるだろう。誰もがスタートアップ1社につき10ポンドから15万ポンドの範囲で実際の株式と引換に投資するのを簡単にすることで、“アイデアステージ”投資におけるギャップをクラウドファンドで解決するのを目的としたプラットフォームだ。創業までに3年、完璧な規制認可を備えてのオープニングだ。最近のLondon Web Summitでも優勝し、スタートアップからも喝采を浴びる偉業となった。
Seedrsの創業者であるJeff LynnとCarlos Silvaは、Oxford大学でともに学んでいるときにアイデアを思いついたのだが、2つの問題の解決を目指した。1つめは、起業家と急成長するスタートアップが、アイデアステージでの資本参加してくれる投資家をなかなか見つけられない問題だ。
「お金持ちの友達や家族がいるとか、ロンドンの金融街に10年働いていたとかでない限り、MVP(最小限の機能を備えたプロダクト)を作るまでの最初の5万ポンドとか7万5000ポンドとかの資金をかき集めるのがいちばん辛い」とLynnは言う。
それは、そういったスタートアップはVCには小さすぎて、エンジェルには早すぎるためだ。イギリス、いやヨーロッパのどこででも初期段階の資金集めをしようとした誰もが耳にする話だ。(実際私自身はラッキーなことに成功したが)その一方でアクセラレータは少しだけ溝を埋めるのを助けてくれるが、「まだ足りない」と言う。
2つめの課題は、経済的な参入障壁が高いために、シード投資は富裕層の1%に現在限られていることだ。
「2%から20%のマスアフルーエント層はスタートアップに投資できるようになりたい(見返り、楽しみ、社会的貢献、もしくはこの3つすべてのために)のだが、今はそれができない。入場料が高すぎる。私たちはアイデアステージの起業家と大多数の富裕層投資家をつなげることで2つの問題を解決する」と彼は語る。
仕組みとしては、Seedrsは工程の中で2度資金を徴収する。プラットフォームから集まった額には7.5%の料金がチャージされ、スタートアップに送金される前に徴収される。ゆえに、資金集めがうまくいかなかったらプラットフォーム使用にコストはかからない。2度目の7.5%チャージは、投資家が最初にした投資の見返りから徴収される。売却であれ、配当であれ、「スタートアップから投資家へのいかなる形への支払い」であれ。エグジットが大成功した場合には、Seedrsは相当の額を得ていることだろう。
その代わり、Seedrsは管理を手伝ってくれたり、名義人として株を保有したりしてくれる。しかし、役員になりはしないが、「エンジェルシンジケートのリーダーならしてくれそうな役割は果たしてくれる。引受契約書のコンプライアンスを保証したり、会社が馬鹿な真似を、たとえば100万株を創業者の友達に1株1ペニーで発行するといったことをするのを止めてくれたりする」
この仕組みを利用するスタートアップには、開示内容評価と基本的なデューデリジェンスからなるちょっとした審査が待っている。「私たちはスタートアップのビジネスについて判断を下さないし、最大15万ポンドを求め、非道徳的、違法、不条理なことをせず、未収益である限り私たちは彼らをプラットフォームに登録する。あとは投資家に誰を支援するのか決めてもらう」とLynnは話す。
投資家もまた認可手続きを踏んで、少なくとも初期段階投資と関わるリスクを承知していると示さなければならない。
「投資家になりたい人で富裕層、もしくは(厳格なFSA定義のもとで)上流だと自己証明できない人にはInvestment Authorisation Questionnaire(投資許可アンケート)を受けてもらう」
これは学業的、職業的バックグラウンドを見るもので、スタートアップへの投資におけるリスクについての選択式設問からなる。
それに関して、Seedrsの話を聞きながら、私の最初の反応は「付加価値の無い金」はいらない、だった。わたしのTwitterフォロアーに言わせれば、付加価値の無い金でもお金がないよりまし、だそうだが。確かにそうだ。Lynnが説明してくれたが、私は少し考えが浅かったかもしれない。
「スタートアップとして成功するにはDave McClureに関わってもらわなければだめだという見方もある。しかし、そんなことはナンセンスだ。Daveは確かに素晴らしい人だが、スタートアップ投資におけるセレブ崇拝は、特にシード投資においては、非常に馬鹿げている」
その代わりに、とLynnは語る。200から300の投資家が提供するアドバイスやサポート、コネクションは「一人二人の有名なエンジェルをバックにつけるよりもっと価値がある」といい、実際そのとおりだろう。
そのためSeedrsはプラットフォーム上にプライベートページを設け、資金提供を受けたスタートアップが投資家とやりとりできるようにしている。「さらに、投資家たちから直接スタートアップに接触し、うまくやれるかどうか見るために交流を図るのもよいし、スタートアップはそのオファーを受けるも断るも自由だ」とLynnは言う。
一方、Seedrs自体は、自分が手助けしようとしているスタートアップが直面しているような資金集めの苦労を味わってないように見える。今年の初めにこの会社は100万ポンドの投資をDFJ EspritとDigital Prophets、Digital Prophets(Luke Johnsonからバックアップを受け、1seedにかかわる投資家たちによって運営されている)、そして多くの技術的にも経済的にも一流のエンジェル投資家たちから受けている。
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