インターネットは賢くおもしろく使え: 共和党大会を自分の馬にしちゃったオバマ陣営

Barack Obama大統領はソーシャルメディア上の単純なトリックを駆使して、先日の共和党全国大会の主役Mitt Romney知事を‘食って’しまった。ネットやマスコミで大きく取り上げられただけでなく、Obamaのツイートはその党大会関連のもっとも多くリツイートされたツイートにもなってしまったのだ。その日のGoogle Newsのトップに座ったのは、共和党が全勢力を傾け数百万ドルを投じた保守派のお祭りではなく、Obamaがソーシャルメディア上で行った3つの…経費ゼロの…頭の良いアクションだった。彼は(1)Redditのユーザからの質問に答えることに30分を費やし、(2)Clint Eastwoodsのアホらしい一人芝居には“This seat’s taken”(その席…大統領の席…は空いてないよ)とツイートし(51000リツイート)、そして(3)ホワイトハウス製のビールのレシピーを公開した。Obamaには大統領であるというアドバンテージが確かにあったが、しかしどれだけ巨額なお金も、どれだけ派手なステージも、頭の良さには勝てないのだ。
共和党全国大会そのものも、同党にとっては画期的なソーシャルメディア上の成功だった。ツイートの総数が400万、大スターRomneyのスピーチのときには、毎秒14000のツイートが飛んだ。ツイート数は、火曜日一日だけで2008年の総数より多かった(ただし格付けはSarah Palinが副大統領候補だった2008年のほうが高かった)。また、別記事で取り上げるが、Romney陣営のデジタルメディア戦略も見事だった。
しかしObama陣営は、ちょっとおもしろいソーシャルメディアの使い方をしただけで、ネット上の法外な量のトラフィックを稼ぎ出してしまった。人気のニュースアグリゲータRedditにおける“何でも聞いてね”に、初出演したアメリカ大統領。これはそのわずか30分がなんと、500万のビューを稼いだ。
Clint Eastwoodの、誰も座っていない椅子に語りかけるという、ばつの悪い一人芝居に対してObama陣営は、国の最高司令官の椅子に座るそっくりさんの写真をObamaのツイート”This seat’s taken”に添付し(上の画像)、その仕掛け花火が巨大に花開くのを待った。このシンプルな写真付きツイートは、共和党全国大会関連で、もっとも多くリツイートされたツイートになった。
さらに最後の仕上げとして、ホワイトハウスのアシスタントシェフが、待望のホワイトハウス公式ビールの作り方を明かし、これもGoogle Newsでトップになった。
ソーシャルメディアやおもしろいニュースが選挙の票を稼げるわけではない(その証拠もある)。しかしそれでも、今回の件は、ソーシャルメディアの独創的で実験的な使い方や、機知に富んだ使い方は、大きなPR効果があることを示している。


