Kickstarterの陳腐化問題を象徴する、素晴らしいけれど決して使わない私のiPhoneケーブル

Kickstarterは私がハードウェアアクセサリーを求めてよく出入りする場所だ。主な理由は、普通のハードウェアメーカーが作ったものを買うという安全な賭けに、飽きてくることが多いからだ。しかし、最近私はよくKickstarterのやり方に特有とおもわれる問題に遭遇する。出資したアクセサリーが、出荷される頃には陳腐化していることがしょっちゅう起こるのだ。

典型的なケースはこれだ。私は注文していたUne Bobine を今日受け取った(写真)。これはiPhoneの充電および同期用のケーブルだが、屈強にできているため、iPhone 3GS、4、または4Sをドックや別のスタンド無しにパソコンの第二画面として使える。気が効いていてちゃんと働く。しかし、私が出資したのは6月で、 ドックコネクターのデザインが変わるという噂がウェブに出回り始めるほんの数週間前だった。つまり私は6月に予約をして届いたのが9月、陳腐化するドンピシャのタイミングだった。

実はこれはKickstarterのプロジェクトとしては比較的早い展開で、Une Bobineのチームがほぼ予定通りよくできた製品を出荷したことを私は称賛している。しかし、これはKickstarterモデルとデバイスアクセサリーにとって本質的で、ささいとは言えない問題であり、現在も起きており、今後も繰り返されるだろう。例えば、iCacheのGeode(当初完成予定は4月で、今はiPhone 5版を提供すると言っているが、さらに遅れると思われる)、Syre(BluetoothのiPod nano用ウォッチケースで、新しいiPod nanoには使えないし、Bluetooth内蔵なのでそもそも必要ない)、そして中でもおそらく最悪なのがOrbitだろう(ダブル吸盤方式のiPhoneスタンドで、おそらくアルミニウムの裏面には使えない。そして本来は〈2011年11月〉出荷予定だった)。

いい忘れたかもしれないが、何百というドックや時計等々が、30ピンコネクターを使うことを想定して設計されている。そういうのもあるからだ。こんなのとかこんなのとかはたまたこれとか。これらの出荷予定日はいずれも今よりずっと前だったので、消費者たちは変更が行われる前にある程度使えると思うのが理にかなっている。そうした中で一番対応がよいところは、iPhone 5に買い換える人のためのアップグレードを提供しているが、誰もがそれをやるわけではない。そして、いつものKickstarterの通り、保証はない。

家電製品のアップグレードサイクルは短くなっても長くはならない。中でもSamsungは新しいタブレットやスマートフォンの発売ペースを加速し始めている。Appleは年に一度のかなり安定したシステムをとっているが、それでさえ、複雑なサプライチェーンと製造工程に取り掛かったばかりの数多くの小規模製造会社にとっては短すぎる時間だ。

私が熱心にアップグレードしすぎるからだ、という人も多いだろうし、それは真実であり、私はアーリーアダプターの典型例だ。しかし、ワクワクするような新しいアクセサリーを予約するためにKickstarterを使っているのはどんな人々か考えて欲しい。おそらく、発売から3年近くたったiPhone 4を喜んで受け取る人とは別の種類の人たちだろう。実際Kickstarterは、アーリーアダプターの概念に全く新しい次元の「アーリー」を加えた。それは新しいテクノロジーの最前線として極めて正確に説明できる。

もし私が出資して実際に出荷された製品を数え上げ、そこから私の常用ハードウェアに置いてきぼりを食わされたものの数を引き算すると、とても悲しくなる。その一方でKickstarterはショッピングモールではない。それは、本質的にリスクを抱える投資プラットフォームである。しかし、製品が出荷された頃には時代遅れになっているという問題が、定常的に起きるようになれば、長期的には出資者たちの意欲にマイナス要因をもたらすだろうし、顧客との長期にわたる関係を構築する上でも問題がある。結論として、これは深刻な問題であり、プロジェクトプランナーは、製品が到着する前から古臭く感じる時何が起きるかに対して、事前に明確な計画を立てておくのが賢明である。

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(翻訳:Nob Takahashi)