ビッグデータ分析でサラ金の信用査定–承認率倍増でデフォルト率半減のZestFinance

GoogleのCIOでエンジニアリングのVPだったDouglas Merrillが始めたZestFinance(旧名ZestCash)は、機械学習と大規模なビッグデータ分析を利用してペイデイローン*を適法化しようとしている。同社が今日(米国時間11/19)、新しい査定モデルをデビューさせた。〔*: payday loan, 給料の前借り的な短期高金利サラ金。〕
ZestFinanceは、従来的な信用評価点にGoogle的な機械学習とデータ分析を組み合わせて、既存の業者とはまったく違うやり方で査定を行ってきた。その結果同社は金融サービスのプロバイダたちに、自分たちの事業の信用リスクと借り手の信用度をより適切に判断するための方法を提供できていた。ZestFinanceの信用判断のためのインフラは、数十ものモデルを並列で動かし、査定結果を数秒で出力する。
Hilbertと呼ばれる今回の新しい査定モデルは、ZestFinanceによれば、個人の返済能力をこれまでよりもさらに正確に評価できる。この査定モデルによるデフォルト率(返済不能化率)は、業界のこれまでの最優秀の信用評価方法によるよりも54%低い。つまり従来の最良値のさらに半分以下だ。
Hilbertでは、査定のために使用するデータの約1/4が、優秀な人間査定員が予測のために使っている変数だ。ZestFinanceが抱える人間予測モデラーたちは、物理学やコンピュータ科学や数学を専攻した人たちで、彼らが機械学習のアルゴリズムが作りだす何千もの変数を分析し、それらをパターンやトレンドや人間にしか見えない発見に基づいて変形し、複数のビッグデータモデルに放り込む。
Merrillの説明によると、Hilbertは査定分析の質を向上させ、借りれる人を増やす。デフォルト率が半減しただけでなく、承認率が従来の査定方法に比べ倍増した。彼は曰く、“これによって、銀行のカードローンなどを借りれない人でも、かなりの人が毎月のお金のやりくりをできるようになる”。
たとえば査定を大きく左右する自己破産についても、機械学習のモデルが自己破産後の経過年数を算出し、人間モデラーがその間の家計の改善状況を見る(一度自己破産するとその後7年間は再度の自己破産は認められない)。つまりZestFinanceのアルゴリズムは、自己破産歴を、従来の査定アルゴリズムのように単純にネガティブにではなく、より幅を持たせてクレバーに解釈するのだ。
ZestFinanceの回収率(返済率)は、業界平均より90%高く、立ち上げ後2年間で同社の承認ユーザは倍増した。(旧社名)ZestCashは、今年1月に7300万ドルの資金を調達した。


