起業家女性に朗報かな?, 高齢出産者は健康で長寿の傾向あり

アメリカの感謝祭*は伝統的に、おおっぴらな家族の不和大会と言われている。中でも不和発言の定番は、キャリアを重視する20代の女性(ときには男性も)が親たちから、どうしてまだ、孫の顔を見せてくれないの、と言われることだ。本誌TechCrunchの読者は起業家または起業家志向が多いから、ほぼこの層に属するだろう。そこで感謝祭の当日である今日(米国時間11/22)は、ちょっとしたお助けを提供しよう。それは最近出版された、初産が高年齢の女性は長寿であると主張する本だ。〔*: 久々に故郷の親の家を訪ねる、というパターンが圧倒的に多い。〕
子どもよりも事業を育てることに熱心な女性は、“母性の獲得を30代にずらすことによって、最適な健康状態を望める”、とTwentysomething: Why Do Young Adults Seem Stuck?(20代: なぜヤングアダルトは悩むのか?)の著者Robin Marantz HenigとSamantha Henigが同書の中で言っている。
Psychology Today誌に載っている同書の抜粋によると、1890名の母親たちを調査した結果によると、34歳で最初の子をもうけた女性が、慢性疾患や運動能力の問題、何らかの自覚症状、そしてもっとも重要と思われる死亡率などの面で、最良の結果を示した。“最初の子を34歳で産んだ女性は、その各種健康指数が、18歳で出産した女性よりも14年若い”。この調査を実際に行ったJohn Mirowskyが、そう述べている。
20世紀の後半は家族志向からキャリア志向への大きな移行が起こり、初産年齢のメジアンが6年も延びた(1960年で20歳、2012年では26歳)[PDF]。しかし、もともと社会の進化を尊ぶアメリカの文化は、女性にかつてなかったほどの高い教育と、創造の道を進む機会と、社会的ステータスを与えてきたが、そのことによる深刻なトレードオフも抱えた。Mirowskyによると、高齢出産は流産や死産、あるいはその後の不妊の確率が高い。生物学的に言うと、人間の雌の体は若年出産に向いている。“人間の生殖能力は、アメリカ人が社会的に成熟するよりも10年早く成熟する”。
良質な学術研究の多くがそうであるように、この件もまだ一つの結論に収束していない(あのね、次の部分をあなたの親に知られないように!)。あるカナダの研究チームの発見によると、“一方、初産の時期は、長寿性に強い影響を与えないようである”。
唯一の正しい答を見いだすことは、統計の持つ限界ゆえに難しい。どの研究も単純に標本の年齢と死亡率などとの相関関係だけだから、そのほかの多くの変数、たとえば性格や家族のサポートなどの影響は、無視されている。“出産が長寿に及ぼす影響を実験によって研究することは、人間に関しては不可能である”、と上記のチームも認めている。実験のためには、人間標本をランダムに妊娠させなければならない。それは倫理的にも不可能だ。
“20代は人間の発達における幹細胞のようなもので、多くの方向性と可能性を持つ多能的な段階だ”、とRobin Marantz HenigはNew York Timesに書いている。“この時期に行った決定と行動が、方向性を一つに決めていく”。多くの起業家たちはこの時期に、予測不可能でリスキーなスタートアップの世界へと舵を切り、狭いアパートに住み、連日の徹夜をする。
でも今年の感謝祭では、本誌の若き起業家読者たちは、親たちをもっとうまく躱(かわ)せるかもしれない。自分が決めた進路を、機会ではなく、自己の健康で正当化することによって。
親たちにも一理はある。青春の先延ばしは両刃の剣だ。家族生活から逃げまくっていると、やがて機会喪失という崖に到達する。最後に、29歳と31歳の女性による、この現代社会のジレンマに関する、深くて賢くてしかも笑える表現を、ご覧いただこう。
[29歳の自分と31歳の自分を演ずる]


