ポール・グレアム、「握手契約プロトコル」を提唱、Yコンビネーターで実践
Y Combinatorのファウンダー、Paul Grahamは、先ほど公開したブログ記事で、投資その他の取引における口約束の新しいやり方として〈握手契約〉を提案した。
この種の約束は、正式な契約の前に必要な序章であることが多い。「スタートアップの世界では、物事の動きが速い・・・だから投資家にもファウンダーにも、取引を予約する手段が必要だ」とGrahamは言う。しかし、そんな取引はご破算になることもある。
もちろん握手契約はシりコンバレーに特有のものではない。信頼が強くスピードが重要な場面で行われる傾向がある。ダイヤモンドのディーラーは頻繁に利用するらしい。
残念ながら、シリコンバレーではダイヤディーラーほど物事はスムーズに運ばない。ここは、日々互いに取引を繰り返しているプロからなる閉じたコミュニティーではない。投資市場に関わる者の多くは初心者で、中には不誠実な輩もいる。
混乱を避けるため、あるいは契約がまとまらなかった時少なくともどちらに非があるかを明確にするために、Grahamは「握手契約手順」を提唱している。まず、出資金額、評価額あるは評価額の上限、 ディスカウントがあればその条件などの具体的な提示があり、その後以下のステップへと進む。
- 投資家が「よし、乗った」と言う。
- スタートアップが「はい、乗っていただけるのですね」と言う。
- スタートアップが投資家にメールかテキストメッセージで「これは、乗っていただけたことを確認するためです」と送る。
- 投資家が「了解」と返す。
手順を守らなかったら? その場合握手契約は成立しない。Grahamは、Y Combinatorチームでこれを実行し、シリコンバレー全体にも広がることを望んでいると言った。
非公式な手順を標準化しようというところが、私には実にシリコンバレー的に見える。中にはこの曖昧さに乗しる投資家もいるだろうから、個々の起業家には抵抗する力がないかもしれない。一方でYCは、効果を上げることができるだろう。明快な手順を決め、(デジタルな)足跡を残すことによって、投資家が口約束を破っていないかをYCが追跡できるので、もし破ればその投資家は今後デモデーに招待されることがないだろう。
なお、中にはこのプロセスの中に実際の握手が含まれいないことを喜ぶ投資家もいるかもしれない。
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(翻訳:Nob Takahashi)


