Twitterがトランプ大統領のリツイートビデオに「操作メディア」判定
トランプ大統領がリツイートしたビデオに、Twitter(ツイッター)の新しい「操作されたメディア」タグが初めてつけられた。同社は2020年2月、メディアが意図的に誤解を招く恐れがあると判断した場合、「著しく、意図的に改ざんされた、あるいは捏造された」というラベルをつけるという新方針を発表していた。
ホワイトハウスのソーシャルメディア担当ディレクターであるDan Scavino(ダン・スカヴィーノ)氏がツイートし、トランプ大統領が共有したこの動画は、民主党の大統領候補であるJoe Biden(ジョー・バイデン)氏の演説中に撮影された映像を使用しており、バイデン氏が土曜日にカンザスシティで講演した際に、間違った発言によりトランプ大統領の再選を支持したかのように見せかけるために編集されていた。
編集されたビデオの中で、バイデン氏は「我々はドナルド・トランプ大統領しか選択できない」と語っている。しかし実際のバイデン氏の発言は、「我々が仲間割れをしているようでは、ドナルド・トランプ大統領が再選するしかない。これは、ポジティブなキャンペーンとなってしまう」というものだった。
操作されたメディアラベルは、米国時間3月8日の日曜日の夜から、一部のユーザーの動画に登場し始めた。Twitterは2019年11月に最初の新ポリシーの草案を発表し、これはユーザーのフィードバックを集め、Witness、ロイター研究所、ニューヨーク大学の研究者などの学術専門家と協議した後に、作成されたものだと述べた。
メディアがポリシーに違反しているかどうかを判断するために、Twitterはメタデータ、ツイートのコンテキスト、ユーザーの公開情報を調べると伝えている。
Twitterの新しいポリシーは、同社がプラットフォーム上での嫌がらせに対して十分に対応していないという何年にもおよぶ批判を受けて制定された。また、民主党や他のトランプ批判者は、大統領をこのプラットフォームから削除するよう求めている。これには、彼に対する弾劾調査に関与した人々を脅す2019年10月のツイートが含まれる。また2018年には、北朝鮮の指導者である金正恩氏による核戦争の可能性について発言に、ツイッターで反応した。
いずれの場合も、ツイッターは国家のリーダーによる疑わしいツイートを公開すると述べており、またそれらのツイートをプラットフォーム上に維持することは、公的な議論の一部だと考えている。
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(翻訳:塚本直樹Twitter)