米政府職員の仕事用携帯でTikTok使用を禁止する法案を上院議員が提出

米上院議員のJosh Hawley (ジョッシュ・ホーリー、共和党・ミズーリ選出)氏とRick Scott(リック・スコット、共和党・フロリダ選出)氏は、3月12日に政府のデバイスでの人気バイラルビデオアプリTikTok使用をさらに制限する法案を提出した。

この法案は、米政府が職員に貸与しているデバイスの安全を確保するためにTikTokの使用を禁止するという、すでに導入されているガイダンスを拡大するものだ。中国で開発されたテックソフトウェアやデバイス、部品を使用しているプロダクトが中国政府の監視下に置かれているのではという懸念から、そうしたものの使用制限を模索する米議員による最新の動きとなる。

アジアを拠点とするソーシャルアプリはグローバル展開において苦戦しているが、TikTokはあっという間に全世界で10億人ものユーザーを獲得し、FacebookやYouTubeといった米国の名だたるソーシャルメディアと同じくらいお馴染みの存在になった。TikTokは北京拠点のテックスタートアップByteDanceが所有している。

ByteDanceの成長は緩やかになってきているようだが、TikTokの広がりに対してホーリー氏のような対中国強硬論者の間では警戒が強まっている。同氏は、TikTokが中国政府にデータ共有を強制されるかもしれない、と警告している。法案提出を説明するリリースの中で、スコット氏はTikTokを「我々のネットワークへのリスクであり、国家安全への脅威」と形容した。

「多くの政府機関がすでに、TikTokは米国にとって大きなセキュリティリスクであり、政府のデバイスで使用すべきではない、と認識している」とホーリー氏は説明する。

この法案提出と時期を同じくして、トランプ政権は米国内で使用される中国のテクノロジーを抑制しようと、政府機関が外国製のドローンの購入を禁止する大統領令草案を準備している。

 

関連記事:米国が外国製ドローンの政府使用を禁止へ

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi