アップルが未発表の忘れ物防止タグ「AirTags」の存在をうっかり証明してしまう
Apple(アップル)がうかつにも、未発表のプロダクトを漏らしてしまったようだ。AirTagsと呼ばれるプロダクトのサポートビデオが、米国時間4月2日にYouTubeにアップロードされた。「How to erase your iPhone」(iPhoneの消し方)というビデオは、iPhoneを工場出荷時の設定にリセットする方法を解説している。1分43秒あたりにユーザーに「Find my iPhone」(iPhoneを探す)の解除方法が出てくるのだが、設定画面には「Enable Offline Finding」(オフラインのデバイスを探す)もあり、その下のテキストにAirTagsの名前がある。
具体的には「オフライン検索を使用すると、Wi-Fiまたは携帯電話に接続していないときに、このデバイスやAirTagsで検索できます。」と書かれている。
これを最初に見つけたのは、鷲のような目を持つブログAppleosophyだ。その後アップルは、ビデオを削除したは、そのコピーはここで見られる。
AirTagsは要するにTileに対抗するアップルの製品で、開発中であることは広く知られている。iOSのコードを分析した人によると、AirTagsはBluetoothで接続する小さな紛失物探し用タイルで、まさにTileと同じくなくした物を見つけるために使う。
両者の違いは、AirTagsの方がiOSと深く統合されていることだ。たとえばそれは、いろんな「〇〇を探す」(Find My〜)アプリの中にあったりする。 Itemsタブの中にそのタグが現れて、なくしやすい、あるいは盗まれやすいアイテムを探すことができる。鍵や財布はもちろん、自転車なども。
MacRumorsの記事によると、タグはコインサイズの電池のCR2032を使っており、交換できるのもTileと同じだ。
もちろん、アップルがTileを真似する意図にTileが気が付かないはずがない。同社は米国時間4月1日の議会のパネルで、アップルの反競争的振る舞いは「悪化した、改善されない」と証言した。その公聴会でTileは、「〇〇を探す」アプリに自己のプロダクトを統合するアップルの計画に言及した。TileなどサードパーティのBluetoothトラッカーには、それができない。また彼らは、バックグラウンドの位置アクセスを頻繁に呼び出さなければならないが、おそらくAirTagsではその必要はないだろう。プラットホームを所有しているアップルは、自社のプロダクトにアドバンテージを与えることができるからだ。
TechCrunchでは現在、アップルにコメントを求めている。
画像クレジット: Apple, via YouTube; MacRumors
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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa)