アマゾンのプライムビデオに最大100人で利用できる共同視聴機能「ウォッチパーティー」が登場
Amazon Prime Video(アマゾン・プライムビデオ)は、米国のプライムメンバー向けに共同視聴機能を提供することを米国時間6月29日に発表した。「Watch Party(ウォッチパーティー)」機能は、プライムメンバーなら追加料金なしで利用可能で、同じ時間にホストのアカウントに同期して再生されるビデオを参加者が一緒に見ることができる。
共同視聴セッションのホストはWatch Partyの開始、停止、一時停止が可能で、その操作は参加者全員のデバイスと瞬時に同期される。
1つのセッションには最大100人が参加できるが、参加者もプライムメンバーで、米国内で視聴している必要がある。
ビデオの再生中、ユーザーはチャット機能を通じて他の参加者と文字と内蔵の絵文字で交流できる。
Watch PartyはデスクトップのPrime Videoでまず提供され、Prime Video SVOD(サブスクリプション・ビデオ・オンデマンド)カタログにある数千タイトルに対応している。この中にはPrimeに入っているサードパーティー製コンテンツの他に「Fleabag」、「マーベラス・ミセス・メイゼル」、「CIA分析官ジャック・ライアン」、「ハンナ ~殺人兵器になった少女~」、ミンディ・カリングの「Late Night」、「Guava Island」、「トゥループ・ゼロ~夜空に恋したガールスカウト~」、「ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ」、「ザ・ボーイズ」、「ホームカミング」、「バッド・バディ! 私とカレの暗殺デート」 などのAmazonオリジナル作品も入っている。
レンタルまたは購入専用のタイトルは現時点ではWatch Partyで利用できない、とAmazon(アマゾン)はいう。
Watch Partyを使うには、Prime Videoのデスクトップウェブサイトで映画や番組ページに新しく登場したWatch Partyアイコンをクリックする。するとリンクが表示されるので、友達や家族に送る。受け取った人はリンクをクリックしてWatch Partyに参加してチャットできるようになる。
アマゾンはこの新機能を、Prime Videoのネイティブな体験として開発したといっている。
アマゾンはストリーミングサービスとして最後に共同視聴を提供した会社だ。共同視聴は新型コロナパンデミック禍で人びとの家で過ごす時間が増えたことで人気の高まった。
新型コロナウイルス(COVID-19)による都市封鎖で在宅を強いられた米国で、ブラウザー拡張機能のNetflix Party(ネットフリックス・パーティー)がバイラルに広がった(Business Insider記事)。すぐに、あらゆるストリーミングサービスがこの方法を欲しがった。例えばHBOはブラウザー拡張機能メーカーのScenerと提携して、最大20人と共同視聴できる「バーチャル・シアター」体験を提供した(未訳記事)。
その後Hulu(フールー)が、独自の共同視聴機能をHulu.comの 「No Ads(広告なし)」メンバー向けに提供した。ストリーミングサービス運営のPlexa(プレクサ)も共同視聴機能を同じ頃に提供開始した。
実はアマゾンは、一部のPrime Videoタイトルを共同視聴する方法をすでに提供している。同社のゲームストリーミングサイトであるTwichは、70本以上のPrime Videoタイトル向けにWatch Partyを今春導入した(Variety記事)。今回、Prime Videoがネイティブに対応したことで、多くのタイトルを利用できるようになり、将来他の市場でも展開する可能性が生まれた。
アマゾンはWatch Partyの将来計画についてコメントしていない。今後のロードマップについて聞かれた同社は、顧客に提供できる状態になったら機能を提供する、とだけ答えた。
画像クレジット:Amazon
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )