大人気バトルロワイヤルゲームFortniteがApp Storeから消滅、メタバースの未来どうなる?
大人気バトルロワイヤルゲームFortnite(フォートナイト)を運営するEpic Gamesが、Apple(アップル)のApp Storeでの高額な手数料徴収を回避する機能をアプリに組み込んだところ、FortniteはApp Storeから姿を消してしまった。具体的には、Epic Gamesがモバイル上でゲーム内通貨をApp Storeを介さずに直接支払いできる機能(Epic Gamesリリース)を追加した日に、App Storeからのアプリの取り下げが断行された。その後、Epic Gamesはゲーム内通貨のV-Bucksを20%割引の価格で永続的に提供することを決めている。
「アップルとGoogle(グーグル)の支払いオプションを利用する場合、30%の手数料が徴収されるため、最大20%の値下げは適用されません」とEpic Gamesはこの新しいオプションを紹介するブログ記事で説明している。「将来、両社が支払いの手数料を引き下げた場合、Epic Gamesはその引き下げぶんをユーザーに還元します」とも説明されている。
アップルはTechCrunchへの声明の中で「App Storeのルールに違反するという『不幸な一歩』を踏み出したことを理由にFortniteを削除したこと」を確認した。
Epic Gamesは、アップルの審査や承認を受けていないアプリ内機能を有効にしており、デジタル商品やサービスを販売するすべての開発者に適用されるアプリ内課金に関するApp Storeのガイドラインに明確な違反しています。
同社は10年前からApp Storeでアプリを提供しており、アップルがすべての開発者に提供しているツール、テスト、配布システムなど、App Storeのエコシステムの恩恵を受けてきました。これまでEpic GamesはApp Storeの規約とガイドラインに同意しており、同社がApp Storeで大成功を収めたことをうれしく思っています。同社のビジネス上の利益のために特別な取り決めを求めるようになったという今回の事実は、App Storeのガイドラインがすべての開発者にとって公平な競争の場を作り、すべてのユーザーにとって安全なストアを作るという事実を変えるものではありません。アップルはEpic Gamesと協力してこれらの違反を解決し、FortniteをApp Storeに復帰させるために全力を尽くします。
Epic Gamesの創業者兼CEOのTim Sweeney(ティム・スウィーニー)氏は最近のツイートで、App Storeの手数料を巡ってアップルを何度も攻撃していた。今回の決定を「意図的で反競争的」と呼び、アップルは「メタバースを非合法化した」と断じている。
FortniteのTwitterアカウントでは、権威主義とアップルを対比させた象徴的な1984年のCMを連想させるような辛辣な投稿が見られ、同社が手を引くつもりはないことを示唆している。
Epic Gamesはまた、アップルがFortniteを削除することは「アップルがその巨大な力を使ってデベロッパーを不当な拘束を課し、iOSのアプリ内決済処理市場の100%の独占を維持している」と主張し、カリフォルニア州北部地区の米国連邦地方裁判所で、アップルに対して法的な訴状を提出したようだ。
同社が「恒久的」と呼ぶ直接支払い機能を追加することを決定した際、App Storeらの削除がある可能性を十分に認識していたはずだ。いずれにせよ、新しい支払い方法を追加することで、Epic GamesはApp Store料金をめぐる最近の激しい論争に火をつけた。アップルとこのような著名なソフトウェアメーカーとの対決で次に何が起こるかは誰にもわからないが、TechCrunchはこのあとの展開に注目している。
【Japan編集部追記】日本のApp Storeでもすでに削除されているほか、Google Playでも削除済みだ。
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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Apple App Store Epic Games Fortnite
画像クレジット:Kyle Grillot/Bloomberg / Getty Images
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(翻訳:TechCrunch Japan)