アップルがフォートナイトを筆頭にEpic GamesのApp Storeアカウントを完全削除
Epic GamesがApple(アップル)のApp Storeから削除された。すでにmacOSやiOSデバイスにFortnite(フォートナイト)をダウンロードしている場合はまだ動作するが、EpicアカウントがApp Storeからなくなるため、Fortniteの開発者が新しいアプリやアップデートをApp Store経由では配信できなくなることを意味する。つまり、今後登場する新しいシーズンなどはプレイできない確率が高い。
アップル専門メディアのMacStoriesでマネージング・エディターを務めるJohn Voorhees(ジョン・ボーヒーズ)氏は、App Storeでは現在、FortniteのライバルであるPUBGがフィーチャーされていることと同様に、Twitter(ツイッター)上でEpic Gamesアカウントの完全削除について指摘している。
アップルは声明で今回の経緯を以下のように説明している。
App StoreのEpic Gamesのアカウントを終了せざるを得なくなったことに失望しています。我々は、Epic Gamesのチームとは長年にわたり、彼らのローンチやリリースで協力してきました。裁判所は、Epicがこのような状況を作り出すまでの10年間、Epicがこれまで守ってきたApp Storeのガイドラインに従うことを、訴訟が進む間もEpicに遵守するよう勧告しました。しかしEpicはこれを拒否しました。その代わりに、彼らはApp Storeのガイドラインに違反するようにデザインされたFortniteのアップデートを繰り返し提出しています。これはApp Storeのほかのすべての開発者に公平ではなく、顧客を彼らの戦いの真っ只中に追い込んでいます。我々は将来的に再び協力し合えることを願っていますが、残念ながら現在はそれができません」。
またアップルは、Epicが不満を持ったユーザーをAppleCareに誘導してサポート問題を起こしているとも述べている。これはEpicとアップルの論争における最新の展開で、開発者が今月初めにFortniteでApp Storeを介さない直接支払いの機能を導入したことで、App Storeでの支払いにかかる30%の手数料を回避しようとしたことに端を発している。これによりFortniteはApp Storeから一時削除された。Epicはすぐに訴訟を開始し、その市場力を乱用しているアップルを非難する宣伝キャンペーンを展開した。
今週初め、連邦地方裁判所の判事はアップルに対し、開発者向けにEpicが開発している3DゲームエンジンであるUnreal Engineへのアクセスをブロックしないよう命じたが、Fortnite自体ははApp Storeのルールに従うまで除外されるという見方が強かった。
米国時間8月28日のApp StoreからのEpic Gamesのアプリの削除は、Epicが別のアカウントで管理しているUnreal Engineには影響しないだろう。
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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Epic Games Apple / アップル フォートナイト / Fortnite
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(翻訳:TechCrunch Japan)