グーグルがAndroid 12の最新情報を公開、近年最大級のデザインアップデート、新ベータ版配信開始

Androidの12番目のバージョンは、ちょっとした変わり種となっている。2021年2月に発表されたGoogleのモバイルOSの最新バージョンは、すでに開発者向けにベータ版が公開されている。しかし、Android 12の最終バージョンがどのようなものになるのかは、これまでほとんどわかっていなかった。新バージョンでは、最近では最大級のデザインアップデートが行われるようだ。このニュースはGoogle(グーグル)が、現在使用されているAndroidデバイスが30億台を超えたと発表した中でのものだ。

同社は、ユーザーがOSの動作をより自由にコントロールできるように設計された、クロスプラットフォーム対応の新しいUI「Material You」を発表した。とりわけ、これは携帯電話自体の異なるデザイン言語に合わせてコンテンツをカスタマイズできることを意味している。この機能はまず2021年秋にPixelデバイスに搭載され、それから他のデバイスに展開される予定だ。

Googleによると、

通知シェードは、より直感的で遊び心にあふれたものになっています。アプリの通知や、現在聴いているものや見ているものが一目でわかるようになる他、クイック設定によりスワイプとタップでOSのほぼ全体をコントロールできます。クイック設定のスペースは、ルック&フィールが変わっただけではありません。Google Payや「Home Controls(スマートホームコントロール)」を含むように再構築されていますが、カスタマイズも可能なので、必要なものをすべてアクセスしやすい場所にまとめておくことができます。

画像クレジット:Google

Android 12では、再設計されたUIとウィジェット、その他のデザイン要素が初めて搭載される。同社はこれを「ここ数年でAndroidにとって最大のデザイン変更」と呼んでいる。今回のアップデートでは、ロック画面や壁紙などが全面的に刷新され、さまざまなアルゴリズムを用いて常に変化するカラーパレットが提供される。ここで重要なのは「ダイナミック」という言葉で、さまざまな要素やウィジェットが時間帯などに合わせて変化するという。

今回のアップデートでは、デザインの変更に加えて、セキュリティ機能の強化も行われている。その中には、マイクやカメラへのアクセスを示す新しいインジケータが含まれており、これらの権限はOSのダッシュボードから直接取り消すことができる。一方「Private Compute Core(プライベートコンピュートコア)」は、ユーザーの個人的な設定に基づいて、スマートリプライなどへのアクセスを提供する。これらの情報はネットワークから隔離されており、コンピューティングはデバイス自体で直接行われる。

画像クレジット:Google

さらにAndroidデバイスは今後、モバイル端末を使ってChromebookに直接ログインできる機能や、クロスプラットフォームの通知機能などを含め、ChromeOSとより密接に連携していくとのこと。

新しいベータ版は本日、米国時間5月18日より利用可能だ。Googleは、同社のモバイルOSでは近年の記憶で最大のアップデートと思われる本バージョンについて、近い将来、さらなるアップデートを約束している。最終バージョンは、秋に正式公開される予定だ。


関連記事
Chromeに漏洩パスワードを自動的に修正する新機能、グーグルのAIテクノロジー「Duplex」を利用
事前トレーニングなしでより自然に会話できる新AI言語モデル「LaMDA」をグーグルが発表
今、Androidは30億台のアクティブデバイスに搭載されている
グーグルが「折りたたみ式」にフォーカスしたAndroidディベロッパー向けアップデートを追加
グーグルが次世代カスタムAIチップ「TPUv4」を発表、1ポッドでエクサフロップ以上の処理能力

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:GoogleGoogle I/O 2021AndroidAndroid 12ChromebookChrome OSベータ版

画像クレジット:Google

原文へ

(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)