YouTubeが新しい収益化機能「Super Thanks」発表、個別の動画に対してクリエイターに投げ銭可能に
米国時間7月20日、YouTube(ユーチューブ)は最新の機能「Super Thanks(スーパー・サンクス)」を発表した。これは、ファンが直接クリエイターに支払う仕組みに同社が名づけた「Paid Digital Goods(ペイド・デジタル・グッズ、有料デジタル製品)」の第4弾だ。これまでに「Super Chat(スーパー・チャット)」「Super Stickers(スーパー・ステッカー)」「チャンネルメンバーシップ」の3種類が提供されているが、 Super Thanksは、ファンがライドストリームではなくアップロードされた個々の動画についてクリエイターに投げ銭できる初めての機能だ。
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動画に特別の感謝を表したいとき、視聴者は2ドル(約220円)から50ドル(約5500円)まで4種類の設定金額を現地通貨でクリエイターに支払うことができる。Super Thanksを購入したユーザーはメッセージを書くことができて、コメント欄にハイライト表示される。
YouTubeがこれまで提供してきたクリエイターに直接支払うためのツールは、Twitch(トゥイッチ)に追いつくための機能という印象だったが、今回YouTubeは、Super Thanksで差別化をはかろうとしている。Instagram(インスタグラム)にもクリエイターがライブ出演した時に投げ銭できるBadges(バッジ)などの機能があるが、個別の投稿についてクリエイターがお金を受け取る方法はない。代わりにInstagramはeコマースに大きく転換しをはかっていて、ファンがクリエイターとつながる方法としてはSuper Thanksと比べてオーガニックでも直接的でもない。
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2020年はYouTubeのPaid Digital Goodにとって最大の年になり、1000万人以上がSuper Chat、Super Stikcerまたはチャンネルメンバーシップを初めて購入した。2020年に売上の半分以上をこれらの製品から得たチャンネルの数は2019年の3倍以上だった。
「空き時間の私はYouTubeクリエイターです」とYouTubeのPaid Digital GoodsプロダクトマネージャーのBarbara Macdonald(バーバラ・マクドナルド)氏はいう。「実に幸運なことに、私のクリエイターとしての洞察力は、私やチームがYouTubeユーザーのためによりよいプロダクトを作るのに役立っています」。
2019年以来、マクドナルド氏のチームはYouTubeクリエイターの集団とともに、当初「applause(アプローズ)」と呼ばれていたこの機能のベータテスターとしてパイロットテストを進めてきた。参加したクリエイターはプロダクトに関するフィードバックや提案を送り、YouTubeがそれを参考にしている。名前を「applause」から変更する、高額のオプションを追加して売上の可能性を最大にする、Super Thanksのメッセージを他のコメントと区別するなどの提案があった。YouTubeはファンからクリエイターへの支払いから30%を受け取る。一方ライバルのTwitchはストリーマーのサブスクリプション売上の50%を受け取っている。
7月20日から、Super Thanks機能はYouTube Partner Program(ユーチューブ・パートナー・プログラム)のメンバーになっている68カ国、数千人のクリエイターに向けて提供開始される。対象はランダムに決められるが、YouTube Partner Programの有資格メンバーは全員、2021年中に利用できるようになるマクドナルド氏は述べた。
というわけで、ユーチューバーは動画の最後に「いいね!とコメントとチャンネル登録」のかわりに「いいね!、コメント、チャンネル登録とSuper Thanks」をお願いするようになるだろう。
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カテゴリー:ネットサービス
タグ:YouTube、クリエイター、収益化
画像クレジット:Olly Curtis/Future / Getty Images
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(文:Amanda Silberling、翻訳:Nob Takahashi / facebook )