ツイッター、ロシアの軍事的脅威に関するオープンソース情報を共有するアカウントを復活
Twitterは、ロシアの軍事活動の詳細を共有している多くのアカウントを米国時間2月23日に誤って削除したことを公表した。
Bellingcat(ベリングキャット)の調査員Aric Toler(アリック・トーラー)氏が23日朝に、Twitterユーザー@667_mancerがオフラインになった後、これらの間違って停止されたアカウントへの注意を呼びかけた。最近、ウクライナによる攻撃というロシア政府の主張を否定したオープンソースインテリジェンス(OSINT)のアカウントも同時期に停止され、この地域から画像やその他のデータを共有するフランス語のアカウントも停止された。
The best aggregator out there of user-generated content from the Donbas over the last 8 years is getting suspended/locked out of his account, so if someone from Twitter is reading this, wave your magic wand or whatever to let him back in. https://t.co/38KA6guhxj
— Aric Toler (@AricToler) February 23, 2022
過去8年間、ドンバスからのユーザー生成コンテンツで最良のアグリゲーターだった彼のアカウントが停止/ロックアウトされている。もしツイッターの誰かがこれを読んでいるなら、魔法の杖か何かを振って、彼を復帰させてほしい。
I am back again after having been locked out twice in 24 hours. First time for a post debunking the "foiled sabotage / gas attack" and second time for a post debunking the "Ukrainian attack into Russia". @Twitter needs to do something against these locks now.
— Oliver Alexander (@OAlexanderDK) February 23, 2022
24時間の間に2回も締め出されたが、また戻ってきた。1度目は「破壊工作とガス攻撃の失敗」を否定する投稿で、2度目は「ウクライナのロシアへの攻撃」を否定する投稿で、だ。
大量報道の結果としてOSINTアカウントが立て続けに停止されたと主張するTwitterユーザーもいたが、同社は2月23日に過失を認める発言をしている。
「我々は、我々のポリシーに違反する新たなシナリオを積極的に監視してきた。そしてこの例において、我々は間違って多くのアカウントに強制措置を取った。我々は迅速にこれらの行動を検討、すでに積極的に影響を受けたアカウントの数にアクセスを復活させている」とTwitterはTechCrunchへの声明の中で説明している。
さらにTwitterは、アカウントが「組織的なボットキャンペーン」や「大量の報告」のために停止されたとする報道は正確ではないと付け加えた。同社のSite Integrityの責任者、Yoel Roth(ジョエル・ロス)氏はツイートで、同社の人間的なモデレーションチームが、「操作されたメディア」として知られる一般的で潜在的に危険なかたちの誤報であり、誤解を招くような変更された写真やビデオを積極的に検出して削除しようとした結果、今回のミスが発生したと説明している。
We’re closely investigating — but mass reporting is not a factor here.
A small number of human errors as part of our work to proactively address manipulated media resulted in these incorrect enforcements. We’re fixing the issue and reaching out directly to the affected folks. https://t.co/sxh9IFgug2
— Yoel Roth (@yoyoel) February 23, 2022
我々は詳細に調査しているが、大量報道は今回の要因ではない。
操作されたメディアに積極的に対処するための活動の一環として、少数のヒューマンエラーが発生したため、これらの不正な強制が発生してしまった。我々は問題を解決し、影響を受けた人々に直接連絡を取っている。
OSINTのアナリストやその他の誤情報調査員たちは、それらの嘘を暴く目的で、爆発したクルマやおかしな変造ナンバープレート、プーチンの時間表示のおかしい会議の写真といった偽造写真や動画などをよく共有している。ウクライナの状況を不正確に表現するロシアのプロパガンダの蔓延により、それらをやり取りする機会も増えている。
2010年代に登場したOSINTは、紛争の報道や誤情報のリアルタイムの暴露などのための重要なツールだ。このようなデータの収集は以前ならもっと高いレベルのリソースを必要としたが、ソーシャルメディアの急増と、簡単に衛星画像が手に入れられるようになったことで、オンラインのOSINTグループが、世界中で各国政府が行っているをリアルタイムで追えるようになった。
OSINTの仕事をしている著名な組織であるBellingcatは、ロシアの腐敗撲滅運動家Alexei Navalny(アレクセイ・ナワリヌイ)氏の暗殺未遂や、マレーシア航空第17便の攻撃など、あらゆる事件を調べてきた。
画像クレジット:Brendan Hoffman/Getty Images/Getty Images
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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hiroshi Iwatani)