ベンチャー資金調達企業のIPOとM&Aに復調の兆し

今日(米国時間4/1)午前に発表された2種類のレポートが、いずれもベンチャーキャピタルの資金調達を受けた企業(Venture-Backed Campany)のイグジット活動(M&A、IPOなど)が2010年第1四半期に増加しているという景気の良い話題を提供している。

本誌では、Thomson ReutersとNational Venture Capital AssociationによるExit Pollレポート および Dow Jones VentureSourceによる、本年最初の3ヵ月間の米国におけるIPOおよびM&A活動に関する評価レポートの中から、最も重要と思われる部分を紹介することにする。

Dow Jones VentureSource

題名:第1四半期における米国ベンチャー資金調達企業のIPOは2009年通年に匹敵。M&A活動は不活発、メジアン金額は回復

副題:VC資金調達企業のM&AおよびIPOのQ1における総額は$4.7B(47億ドル)。投資家の企業売却が早まったためM&A到達までの期間は未だ短かい

Dow Jones VentureSourceによる2010年Q1:

– 米国のベンチャー資金調達企業8社が米国株式市場に上場し、$711M(7億1100万ドル)を調達して2009年通年のIPO件数に並んだ。

– 第1四半期に上場した企業は、流動化までにメジアン(中央値)で10.4年の期間と$156M(1億5600万ドル)のベンチャー資金を要した。

– これは2009年にIPOを果たした企業のメジアン7.9年および$32M(3200万ドル)を上回る。

– M&Aにより77社が総額$4B(40億ドル)で買収され、前年同期の77件、$3.4B(34億ドル)と同等だったが、2008年第1四半期の109件を大きく下回った。

– 当期中にベンチャー資金調達企業に支払われた金額のメジアンは$27M(2700万ドル)で、2009年同期の$23M(2300万ドル)を17%上回った。

– ベンチャー資金調達企業がM&Aによって流動化を達成するまでに要した期間のメジアンは5.4年で、これは2009年第1四半期の4.7年より15%長いが、2007年、2008年同期それぞれのメジアン6.1年、6.6年よりは短かい。

– 当期中にイグジットした企業がM&Aされるまでにベンチャーキャピタルから調達した資金のメジアンは$19M(1900万ドル)で、前年同期の$16M(1600万ドル)を上回った。

Thomson Reuters / NVCA

題名:ベンチャー資金調達企業のイグジット活動が、2010年Q1における生活改善の兆しを示す

副題:ベンチャー資金調達企業のM&Aイグジットは史上最高。ほぼすべてのベンチャー資金調達企業のIPOが提示価格を上回る金額で取引されている

Thomson Reuters / NVCAによる2010年Q1

– 四半期中のベンチャー資金調達企業によるIPOは9件、M&Aは111件。

– 当期中9件のIPOの総額は$936.2M(9億3620万ドル)で、2009年第4四半期の調達額の2倍以上。

– 9件のIPOのうち8件が提示価格を上回って取引されている(2010/3/31現在)。

– 上記8件のうち3件がバイオ技術分野で、$320.5M(3億2050万ドル)相当。

– 現在43社のベンチャー資金調達企業がSEC(証券取引委員会)にIPO申請中。

– 当期中に報告された111件のベンチャー支援M&Aのうち、31件の合計時価総額は$5.6B(56億ドル)。

– 公表された時価総額の平均は$180.2M(1億8020万ドル)

– これは単一四半期中のベンチャー支援M&A規模としては1975年以来過去最高。

– 情報技術分野が計81件、総公表時価総額$2.3B(23億ドル)でベンチャー支援M&A界をリード。

– 同分野の中でもコンピューターソフトウェア&サービスとインターネット専門企業が、それぞれ35件、26件で買収対象の大半を占めた。

– 公表時価総額がベンチャー投資額の4倍以上という最大級の利益をもたらした案件が2010年第1四半期全体の45%を占めた。

– 利益がベンチャー投資額を下回ったベンチャー支援M&A案件は、四半期合計の31%で、前期並みだった。

こんなレポートもある。JEGI’s Q1 2010 M&A Results – Deal Activity and Transaction Value Up (PDF)

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(翻訳:Nob Takahashi)