カテゴリー: バイオテック
バイオテック(BioTech)、アグリテック(AgriTech)、遺伝子工学などに関する最新ニュース

高純度間葉系幹細胞を開発する島根大学発バイオスタートアップPuRECが総額7億円調達、製品開発を加速
島根大学発の細胞医薬スタートアップ「PuREC」は3月29日、第三者割当増資による総額7億円の資金調達を実施したことを発表した。引受先は持田製薬、山陰合同銀行、ごうぎんキャピタル、中内啓光氏(スタンフォード大学教授)。累計調達額は13億7000万円となった。 調達した資金は、製品開発をより加速することにあてる。それによりこれまで十分な医療効果が得られなかった疾病に対し、少しでも早く高純度間葉系幹細胞RECを活用した再生医療を届けることを目指す。 2016年1月設立のPuRECは、島根大学発のバイオ領域スタートアップ。独自開発した手法で…続きを読む

サシの入った和牛肉など培養肉の「3Dバイオプリント技術の社会実装」に向け大阪大学・島津製作所・シグマクシスが提携
大阪大学大学院工学研究科、島津製作所、シグマクシスは3月28日、「3Dバイオプリント技術の社会実装」に向けた協業に関する契約を締結した。またこれに先立ち、大阪大学大学院工学研究科と島津製作所は、「3Dバイオプリントを応用したテーラーメイド培養肉の自動生産装置の開発」に関する共同研究契約も締結したと発表した。環境・食糧問題の解決、健康、創薬、医療の進化に貢献するという。 社会実装を目指す技術は、大阪大学大学院工学研究科の松崎典弥教授が開発した筋肉組織構造を自由自在に製作できるというものだ。食糧分野では「筋・脂肪・血管の配置が制御された培…続きを読む

アキュリスファーマが28億円のシリーズB調達、てんかん発作用経鼻投与スプレー製剤の臨床開発や上市に向けた諸活動推進
神経・精神疾患領域における新薬の開発と商業化を推進するアキュリスファーマ(Aculys Pharma)は3月27日、シリーズBラウンドにおいて、総額28億円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、新規投資家のJICベンチャー・グロース・インベストメンツ、三菱UFJキャピタル、Spiral Capital、既存投資家のVision Pacific LifeSciences Capital I, II (DE) LLC 1、HBM Healthcare Investments、Global Founders Capital、三井住友トラ…続きを読む

原子間力顕微鏡を用いて世界で初めて個別のDNA損傷を直接観察することに成功、がんや老化のメカニズム解明に期待
今回の技術を用いて撮像したさまざまなDNA損傷形態の原子間力顕微鏡(AFM)画像。糸状に見えるDNA鎖に、明るいドット(損傷に結合しているアビジン・卵白に含まれるタンパク質の一種)が確認できる。これを観察することで、DNA損傷の位置を可視化できた。観察の結果、通常の孤立した塩基損傷以外に、塩基損傷が集中して生じた領域であるクラスター損傷、DNAの末端に塩基損傷があるタイプの損傷、塩基損傷が複数個固まったような高複雑度クラスター損傷など、多彩なDNA損傷を見ることができ、損傷の「種類分け」に成功した 量子科学技術研究開発機構(QST)は…続きを読む

全国に植えられたソメイヨシノをゲノム解析、ルーツは上野公園の4本
上野恩賜公園の小松宮彰仁親王像の周囲に植栽されているサクラ。数字は管理番号を表す かずさDNA研究所は、19都府県に植えられたソメイヨシノ46本の葉からゲノムDNAを抽出し、DNA配列を解析したところ、そのルーツが上野恩賜公園に植えられている4本である可能性を突き止めた。また、先祖型にもっとも近かったのは、現在原木候補とされている個体とは別の個体であることもわかった。 かずさDNA研究所は、全国16の大学、高校、研究機関と共同で、この研究を行った。東京の染井村(東京都豊島区)で生まれたとされるソメイヨシノは自家受粉ができないため、接ぎ…続きを読む

DNAナノチューブのレール上を命令どおりに走る分子輸送システムを開発、生物を模した情報処理システムの研究に革新
Y字型のDNAナノチューブ上で2種類のナノマシンが「荷物」を仕分けている様子を描いた模式図 情報通信研究機構(NICT。指宿良太氏、古田健也氏)未来ICT研究所は3月11日、兵庫県立大学と共同で、DNAナノチューブのレール上をプログラムどおりに走るナノマシンを開発したと発表した。これにより、レールに命令を埋め込むことで、ナノメートル(1mmの100万分の1)サイズの「荷物」、つまり分子を仕分ける分子輸送システムが実現した。 分子を自在に制御するナノマシンの研究により、DNAを極小の建築材料として望みの構造物が作れるDNAテクノロジーが…続きを読む

トマトが熟れる際の遺伝子発現を深層学習で予測、遺伝子編集で果実のデザインも可能に
岡山大学は3月8日、AIを使ってトマトが熟れるときに重要となる遺伝子の働きを予測する技術を開発したと発表した。また、「説明可能なAI」(XAI。Explainable AI)と呼ばれる技術を用いてAIの判断の根拠を探ることで、重要なDNA配列の特定も可能にした。その配列を編集すれば、果実の特徴に関する緻密なデザインも可能になると期待される。 果実の色や甘さや香りなどは、数万にもおよぶ遺伝子発現(遺伝子の働き)の組み合わせによって決まる。遺伝子発現は、プロモーターと呼ばれる領域に転写因子というタンパク質が結合して調整されているが、プロモ…続きを読む

ビールの醸造かすを生分解性フィルムに変えるMi Terroが1.7億円調達
あるやり手の起業家が、ビール醸造大手AB Inbev(ABインベブ)と家庭用品の大手Unilever(ユニリーバ)が主催する100以上のアクセラレータープログラムに参加し、あるパターンを発見した。醸造所には大量の醸造かすがあり、家庭用消費財にはプラスチック問題がある。この2つの問題の架け橋となるべく登場したのが、農業廃棄物をタンパク質に加工し、プラスチック代替品や飼料などとして利用できるようにするMi Terro(ミテロ)だ。同社は、生産規模を拡大するために150万ドル(約1億7000万円)を調達した。 Mi Terroの創業者Rob…続きを読む

iPS細胞による免疫細胞臨床応用に向けた研究を進める京都大学発サイアスが21.3億円調達、研究開発体制拡充・米国展開へ
iPS細胞由来の免疫細胞の臨床応用に向けた研究を進めるサイアスは2月28日、シリーズBラウンドとして、第三者割当増資による総額21億3000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、新規投資家のEight Roads Ventures Japan、F-Prime Capital Partners、既存投資家のD3 LLC。調達した資金により、研究開発体制を大幅に拡充し、次世代の免疫細胞療法の開発を加速する。またEight RoadsとF-Primeの協力の下、本格的な米国展開の準備を開始する。 サイアスは、京都大学iPS細胞研究所…続きを読む

無花粉スギの苗をDNA抽出により選別し大量生産するマニュアル公開、DNA鑑定と組織培養で花粉症対策に貢献
森林研究・整備機構森林総合研究所、新潟大学、新潟県森林研究所、ベルディによる研究グループは2月28日、無花粉スギの判別と量産法を確立し、マニュアルとして公開したと発表した。無花粉スギの苗を大量生産する技術をわかりやすく解説したもので、スギ花粉症の根本的な解決策に貢献するという。 日本国民の38.8%が悩まされているスギ花粉症の対策として、林業分野では花粉飛散量の多いスギを伐採し、少花粉スギや無花粉スギに植え替える試みが行われているが、無花粉スギの苗木の供給量には限界がある。無花粉スギの品種が少ないこと、そして、交配によって作られる苗の…続きを読む

バイオ分子に照準を合わせて新薬を生み出すGandeeva Therapeuticsが46億円調達
かつて冗談交じりに「ブロボグラフィー(抽象的な芸術作品の一種)」と呼ばれていた分野が大きく進展した。 低温電子顕微鏡法は、現在、生体の最小構成要素を最も忠実に観察できる手法の1つで、バイオ分子のアモルファス(非晶質=結晶ではない)画像を提供する。米国時間1月31日、4000万ドル(約46億円)のシリーズAラウンドを完了し、その存在を世に知らしめた新しいバイオテック企業Gandeeva Therapeutics(ガンディーバセラピューティクス)は、これを重要な柱として、低温電子顕微鏡法による高解像度画像と機械学習ツールを組み合わせて、創…続きを読む

3Dプリントによる次世代小型バイオリアクターの開発でStämm Biotechが約20億円調達
この1年、細胞を使った食肉加工や微生物を使った医薬品製造など、バイオマニュファクチャリングが盛んに行われるようになっている。しかし、合成生物学は、バイオリアクターという重要な装置なしには成り立たない。生物学を利用した製造業の実現に向けて、世界中でさまざまな議論が行われているが、ある企業ではすでに最も重要な装置を再考に取り組んでいるしている。 2014年に創業されたStämm Biotechは、工業用やベンチトップのバイオリアクターにすら見られるタンクとチューブとつまみの集合体とはかなり異なっているデスクトップ型のバイオリアクターを開発…続きを読む

ファームノート、乳牛ごとの遺伝子解析情報をクラウドで提供し理想の牛群を追究できる酪農家向けサービスFarmnote Gene
酪農・畜産特化IoTソリューションの開発・提供を行うファームノートは2月25日、乳牛の遺伝子情報(ゲノム)を採取し、その解析結果をクラウドで提供するサービス「Farmnote Gene」(ファームノート・ジーン)の提供を3月より開始すると発表した。個々の乳牛の特性を遺伝子レベルで確認し、「理想の牛群の追究」を実現させるというものだ。遺伝子情報を解析することで乳量や乳質、生産寿命、繁殖成績といった牛の各個体の遺伝由来の能力を把握しやすくなり、データに基づく飼養管理、意思決定を実現し、速やかな牛群改良を可能にするという。 Farmnote…続きを読む

ソメイヨシノの遺伝子発現をPCR法で解析し正確な開花予測を実現、サクラと同じバラ科のナシやモモにも応用可能
ソメイヨシノの萌芽から開花の時期に発現する遺伝子群とその発現量の変化(発表論文データより)。各グラフの縦軸は遺伝子の発現量に相当する。萌芽から開花までに働く様々な遺伝子の発現変動を全体像としてまとめたことで、正確な開花日予測が可能となった かずさDNA研究所は2月18日、ソメイヨシノの遺伝子発現に基づく開花予測技術を開発したと発表した。ハンディータイプの解析装置を用いたリアルタイムPCR法により、開花前に特徴的に発現量が増加する遺伝子を捉え、正確に開花日を予測できる。これは、かずさDNA研究所(白澤健太氏)、島根大学(江角智也准教授)…続きを読む

ヒトの幹細胞から培養し作った心筋細胞を利用、自動的に泳ぐロボット魚をハーバード大ウィス研究所が製作
Michael Rosnach, Keel Yong Lee, Sung-Jin Park, Kevin Kit Parker 米ハーバード大学ウィス研究所の研究チームが、ヒトの心筋細胞の性質を利用し、自動的に泳ぐロボット魚を作り上げました。このロボット魚は、ヒトの幹細胞から培養して作り出した心筋細胞を、魚の形をしたゼラチン製模型の脇腹に埋め込んだもの。心筋細胞は糖分を動力源として、心臓が鼓動を打つように収縮をリズミカルに繰り返す性質を持っており、それがここでは魚の泳ぐ動作を生み出します。 筋肉はイオンの流入で収縮をする性質を持ってい…続きを読む

環境に応じ植物の根の長さを変化させる遺伝子制御因子を特定、植物工場や都市型農業の生産性向上への貢献に期待
根の伸長が阻害されたbz1728株とそれを回復したnobiro6株、野生株の表現型。転写因子bZIP17とbZIP28を同時に機能欠損させた変異株bz1728(中央)では著しく根の伸長が阻害されるが、bz1728株の変異株の1つnobiro6(右)は、根の伸長成長が回復している 理化学研究所(理研)は2月9日、環境ストレスに応じて根の長さを調節する植物の遺伝子制御因子を発見したと発表した。この成果は、根菜類の品種改良、植物工場や都市型農業に向けた作物の生産性向上への貢献が期待される。 地中に根を張る植物は、高温、乾燥、病害などの環境ス…続きを読む

理研ら国際共同研究チーム、医療ビッグデータとコンピューター科学を活用し卵巣がんの新しい治療標的を特定
高異型度漿液性卵巣がんにおけるLKB1-MARK3経路の機能異常 理化学研究所(理研)は2月7日、医療ビッグデータとコンピューター科学の活用により、卵巣がんの新しい治療標的「LKB1-MARK3経路」を特定したと発表した。卵巣がんの中でもっとも死亡者数の70から80%を占める「高異型度漿液性卵巣がん」の新しい治療法の開発につながると期待されている。 これは、理研、国立がん研究センター研究所、国立がん研究センター中央病院、東京大学、米メモリアルスローンケタリングがんセンター、米国立がん研究所の国際共同研究によるもの。 高異型度漿液性卵巣…続きを読む

遺伝子治療による視覚再生の早期実用化を目指すレストアビジョンが3億円調達、網膜色素変性症治療薬の臨床試験目指す
遺伝子治療による視覚再生の早期実用化を目指すレストアビジョンは2月4日、シードラウンドにおいて、第三者割当増資による総額3億円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、リアルテックファンド、ANRIおよびRemiges Venturesがそれぞれ運営するファンド。 調達した資金は、慶應義塾大学とともに採択された日本医療研究開発機構(AMED)などの補助金計3億円とあわせて、6億円の資金をもって、同社リードパイプラインである網膜色素変性症の遺伝子治療薬RV-001の製剤開発、非臨床試験などを推進し、RV-001の臨床試験の早期実現を目指…続きを読む

再生医療スタートアップU-Factorと慶應義塾大学医学部、幹細胞培養上清液によるドライアイ治療の共同研究開始
再生医療スタートアップU-Factor(ユーファクター)と慶應義塾大学医学部眼科学教室は2月2日、乳歯由来の歯髄幹細胞培養上清液を用いたドライアイ治療の共同研究を開始したと発表した。 U-Factorは、アルツハイマー病をはじめ、有効な治療法のない疾患に対する要望、いわゆる「アンメットメディカルニーズ」に対処する薬の開発を進めており、乳歯由来の歯髄幹細胞培養上清液の基礎研究も行っている。幹細胞培養上清液とは、幹細胞を培養する過程で得られる上澄み液のこと。これまでの再生医療では、幹細胞そのものを体内に移植する方式が有効とされているが、近…続きを読む

沖縄科学技術大学院大学がDNAの作用で自己組織化・分解するゲルブロックを作製、組織工学・再生医療への応用の可能性も
塩基対形成は非常に特異的なプロセスであるため、対合するDNA鎖の設計に利用できる 沖縄科学技術大学院大学の研究グループは、短いDNAの鎖を接着剤のように使い、2mmほどのハイドロゲル(水を含む高分子物質)ブロックを、プログラムどおりに結合させることに成功したと発表した。 研究グループは、ハイドロゲルブロックの表面にDNA鎖を固定し、それが別のブロックに固定したDNA鎖との対合(「たいごう」または「ついごう」。同じ起源の染色体同士が結合すること)により、プログラムによって指定されたブロック同士をつなぎ合わせる実験を行った。DNAは、2本…続きを読む


