どうやってオーディエンスを構築するか?–Kevin Rose的に?それともFred Wilson的に?


編集者注記: このゲスト記事を書いたTom Andersonは、MySpaceの元社長でファウンダで最初のフレンドだ。今Tomに会いたい人は、FacebookやTwitterやGoogle+でどうぞ。

あなたはどんなタイプのコンテンツクリエイターかな? (DiggやMilkの)Kevin Rose型?、それとも(スター級VCの)Fred Wilson型?

ブログなどで“自分を出版する”ことは、メディアの民主化革命のはずだった。メジャーなマスコミなどに載らないと自分の声を人に聞いてもらえない、という時代は終わった。ブロガーは編集者に依存しなくていい、しかも収益化の方法は、AdWordsをはじめ、たくさんある広告ネットワークから自由に選べる。

3日前にKevin RoseがGoogle+にこう書いた: “http://kevinrose.comをぼくのGoogle+に転送することに決めた。G+のほうが、自分のブログよりも、リアルタイムのフィードバックや読者の反応が多いから”。彼のこの決定は、その利点や欠点をめぐってかなりの議論を喚(よ)んだ。

Kevinの拙速な決定は、今後の彼のニーズによっては覆(くつがえ)るかもしれない。彼は最初、G+を疑問視していた(その記事はあとで削除)が、その後、Google+はブログに似ているから使いやすいとか言って、金曜日(米国時間7/8)には完全に考えを変えた(ぼくは彼に、こんなテキストメッセージを送った: “自分のブログをやめてこれからはGoogle+からブログする気かい?”)。

自分のコンテンツをどこに載せるか、これはけっこう難しい問題だ。ブログが本格的なメディアとして認知され、多くのオーディエンスをつかめると分かってきたとき、自分のドメインを持つことや、配布先リストをコントロールすること、自分のコンテンツを指すリンクをメンテナンスすることなど、要するに自分の運命を制御することが重要、と考えられるようになった。

しかもそれは、ブロガーだけの問題ではない。Web上のプレゼンス全体にかかわる問題だ。AOLのキーワードを宣伝するテレビコマーシャルを、おぼえているかな? 企業は自分のWebサイトを、そのようにテレビで宣伝するほどお利口だっただろうか? MySpaceを自分の唯一のWebサイトとして使っていたミュージシャンはどうだ? 企業やブランドは最初、MySpaceを自分のWebサイトのオマケとして使ったが、次第に自分のWebサイトのメンテナンスがたいへんな作業であることに気づき、完全に閉鎖するところが続出した。そしてアルバムの売れ行きの良いメジャーなミュージシャンですら、自分のCDにMySpaceのURLしか印刷しなくなった。しかも、そのMySpaceのURLですら、今やゴーストタウンだ。YouTubeのビデオチャネルも、同じ運命だね。YouTubeが、ビデオを見つけるためのベストの場所ではなくなる日を、あなたは想像できるかな?

この問題を、もっと今風に言うなら、こうなる: コンテンツクリエイターは自分のオーディエンスのところに行くべきか? それとも、オーディエンスが自分のところへ来ることを期待すべきか?

オフラインの世界では、自分の雑誌や新聞を出版したいと考えるライターはほとんどいない。ライターは、既存の大きなプラットホームやブランド(WSJ, NYTなど)を流通チャネルとして使って、自分の記事や名前を売る。しかしWebでは、テクノロジがそれをすべて変えてしまった、と言われる。本当にそうだろうか?

あらゆるものを自分のドメインに載せるやり方は、インターネットの初期には有効だったかもしれない。でもそのURLをブックマークしてくれたり、そのWebサイトを毎日チェックしてくれる人が、何人いたか? テク系のブロガーで、その人の個人的ブログがトップ100に入った人は、一人もいない。

個人のブランド化や、サイトのブランドロイヤリティ、それにSEOなどは、そういう古い形の自己出版にとって、効果の遅いオーディエンス吸引方法だった。しかし今日のブロガーには、自分の記事を人びとに知らせるための仕組みが必要だ…やや古い手法だがメーリングリスト、Twitter(短い記事で長い記事に人を呼ぶ)、トラフィックの多いサイト(TechCrunchなど)にゲスト記事を載せる、Facebookのファンページ、そしてGoogle+、などなど。

結局のところ、自分の本拠地を決めるものは、あなたがコンテンツを作る理由や動機だ。インターネット上でメディアを共有したり、自分の考えを表現するだけなら、Tumblrみたいなところがいいだろう。あなたがMark SusterやFred Wilsonクラスの大物なら、Google+のような読者参加性の大きいところは避けたいだろう。若い起業家たちの成功の鍵を握る、と言われる彼らなら、人びとが自分で勉強し努力して彼らのブログなどを見つけ、彼らと対話することを望むだろう。彼らは、G+がもたらすような、大量の読者参加とトラフィックにさらされるよりは、もっと限られた相手と議論をしたいはずだ。

しかし何よりも重要なのは、インターネットのこれからの進化に十分注意を払い、それに対応できる柔軟性を持ち続けることだ。画一的な成功の処方はないから、各自が自分のニーズに合わせてやり方を変えるべきだ。特定のトラフィック源(テクブログ、ソーシャルネットワーク、など)には盛衰があるから、盛のときにはそれらに乗り、衰のときにはオーディエンスを変える決意も必要だ。MySpaceで数百万のフレンドがいたTila Tequila は、MySpaceの衰を見るや、Twitterに、そしてその次にはFacebookに乗り換えた。また、特定のタイプのオーディエンスを求めるなら、まず、そういう人たちがよく集まる(オンラインの)場所を見つけよう。つまり、まず、あなたのほうからオーディエンスのところへ出かけていき、そしてその後、それが必要なら、オーディエンスを自分の本拠地に誘導すればよい。

Kevinは、一瞬にして自分のブログを捨ててしまったが、Fredは、自分のブログを長い年月をかけて構築してきた。あなたは、どっちのタイプだろう?

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))