TechCrunch Tokyo 2011のスタートアップバトルに登場するのはこの11チームだ

TechCrunch Tokyoの目玉の1つがスタートアップバトルである。11社のスタートアップたちが自分たちが考え出したプロダクトのすばらしさを競いあって、プレゼンテーションを繰り広げてくれる。そして本日、4時10分から開始されるスタートアップバトルに出演する一次審査を勝ち抜いてきた11社のスタートアップたちをここで紹介しておこう。なお、スタートアップのプレゼンテーションの模様は、会場に足を運べなかった人たちのためにニコニコ動画Ustreamの配信が用意されている。


WishScope(ザワット)
ザワットのWishScopeは、すでに限定的にはローンチされていて、いくつかのスタートアップのイベントでも登場しているので知っている人もいるかもしれない。WishScopeは「売ります・買います・ 教えて・助けて・仲間募集」といった内容のユーザーが解決してほしい願いを投稿すると、近くにいるほかのユーザーがそれを有償/無償で解決してくれるというサービスだ。ザワットは今年の9月にサンフランシスコで開催されたTechCrunch Disruptのハッカソンで受賞をしたことでも注目された。


Qiita
知識共有のサイトはQ&Aサイトから、Wikipediaだとかいろいろあるけれど、Qiitaはコードを書くプログラマーに絞った知識共有サイトだ。プログラマーが思いついたノウハウだとかコードを読みやすく表現して、利用しやすい形式で保存できるというのが彼らのウリである。これによって、プログラマーの生産性を向上させることを目的としているんだとか。Qiitaはまだ会社としての登記が済んでいないチームだが、すでにサイトとしては公開されている。


PicoTube(ヴェッテル)
この8月に設立されたヴェッテルは、mixiアプリプラットフォームを開発したエンジニアのが中心となって作られたスタートアップだ。彼らが提供するPicoTubeはYouTubeの映像を友人同士で共有しながら見られるサービスだ。実を言うと、このPicoTubeはturntableに触発されて作られているらしく、DJブースが用意されていて、そこでDJならぬビデオジョッキーたちが自分がみんなにみてもらいたい映像をセレクトして映しだしていくというのものだ。アバターを使ったコミュニケーションも工夫がなされている。


misoca(スタンドファーム)
misocaはビジネスで金銭のやりとりをしているときに必要になる請求書の作成から郵送までを、すべてオンラインできるようにしたサービスだ。大きな組織ではこういったサービスは必要ないかもしれないが、個人や小さな組織ではBtoBのちょっとしたやりとりはアウトソースできがほうが便利である。シンプルだけれども多くの人たちが必要としているものだろう。スタンドファームは珍しく東京ではなく、名古屋で今年の6月に摂理されたスタートアップというのも興味深い。


Sumally(サマリー)
キュレーションという言葉が最近はもてはやされているが、情報を整理して見せていくサービスが数多く立ち上がっている。モノに着目して、それがどのようなモノなのか、誰が持っているのか、どこで売っているのかといった情報を整理して見せるサービスがSumallyである。メディアでの露出は多くはないのだが、すでに多くのユーザーが利用している。コンセプト自体は同じようなものがあるかもしれないが、Sumallyに興味が惹かれるのはモノをいかにしてきれいに見せるかといったビジュアル面へのこだわりかもしれない。


ミナオメ!(MUGENUP)
Facebookの広がりによって、そのプラットフォームを利用したソーシャルサービスが立ち上がってきている。中でもソーシャルギフトという概念は1つのキラーサービスになるのかもしれない。それをいち早く実装したのが、この6月に設立されたスタートアップのMUGENUPによるミナオメ!だ。ミナオメ!は友人たちと一緒に1つのプレゼントを共同で購入して、相手に贈り届けるサービスだ。これによって、高い贈り物でも一人当たりの購入金額を下げることができる。


Crowsnest(Rmake)
以前にTechCrunch Japanでも紹介したCrowsnestは、Twitter上のTweetに含まれるリンクを集計して、自分の興味あるニュースを自動的に構築してくれるソーシャルニュースリーダーである。独自の解析エンジンによって、そのニュースのスコア付けをしていて、最新かつ興味のある情報をうまく集めてくれるようにしている。


Spothon(スポソン)
サイバーエージェントベンチャーズのStartups出身のSpothonはスポーツ観戦をテーマにしたサービスを提供する。モバイルフォン上のアプリで、自分が気になるスポーツの試合を見ながら、試合開催中にチームに応援を送ったり罵声を浴びせさせたりするのをバーチャルに共有しようというのものだ。家のテレビで試合を見ていても、いわばパブリックビューイングのように楽しめるというわけだ。


ソーシャル電話帳engraph
ケータイ電話の電話帳はその歴史が始まって依頼、50音順で並べるということで言えば、その実装方法はあまり変わっていないような気がする。これだけソーシャルネットワークが進化しているのだから、そのコミュニケーション密度で電話帳を並べてしまおうというのがengaraphである。スマートフォン用に実装されるそのインターフェイスは、2次元のマップ形式となっていていままでの電話帳とはかなり違った印象を受ける。そしてこれを作ったのが高校生という事実も見逃せない。


nana
instagramの衝撃はiPhoneで撮影した写真を共有することだけにあったのではなくて、ある種、プロっぽいというよりも味のあるエフェクトを提供していたことにそのヒットの要因があったのだと思う。nanaはそのサウンド版である。どういうことかといえば、音に対して味のある加工が施せて、それを共有しようというものだ。となるとsoundcloudがあるのだが、サウンドというよりもnanaは歌にフォーカスをしていて、録音した歌声をロボット声や性別を変えたり(男性の声を女性の声にといった具合だ)を手軽にできるようにしてくれる。しかも、オーバーダビング可能なので、ほかの人が共有している歌声に対して、副旋律を加えたりといったことを簡単にできるようにしてしまおうというiPhoneアプリ/サービスである。


Spoqa
韓国のSpoqaは今年の11月にソウルでローンチしたばかりのサービスである。スマートフォンアプリとして提供されるSpoqaは、顧客が一回しかきてくれないグルーポンのようなソーシャルコマースとは違って、いかにリピーターを増やすかということに主眼をおいているサービスだ。具体的には、ユーザーが友だちにある店をレコメンドし、その友だちがその店に行くと、その店で使えるポイントがもらえる。ユーザーはそのポイントを消費するために、その店に繰り返し訪れるというわけだ。Spoqa創業者のRIchard Choiはグルーポンクローンのビジネスを韓国で創業していて、そのシステムが店舗にリピーターを呼ばないことに疑問を持ってこのビジネスをスタートさせたようだ。