Carrier IQのスキャンダル化は自業自得―惨事を避ける方法はあった

編集部注:この記事は連續起業家でブロガーのFrank Barbieriのゲスト投稿。 Twitterは@frankba
セキュリティー専門家のTrevor EckhartがCarrier IQのソフトウェアがユーザーのプライバシーを侵害している可能性があるという事実を記事にしたとき、同社が弁護士に記事の差し止め要求を送達させたりせず、正しい対応をしていたら、事態は現在のような進み方をしていなかっただろう。読者がこの問題の事情に通じているかどうか分からないが、企業の傲慢が適切な情報公開を圧殺し自殺的な行動を取らせた劇的な例のひとつと考えてよいと私は思う。
Carrier IQが開発し、1億以上の携帯電話にインストールされている一見無害なパフォーマンス測定アプリにパスワードを含むあらゆるキー入力、あらゆるテキスト・メッセージのモニタ機能が隠されていることをEckhartが発見したとき、当事者たちの取りうる道は2つあった―悪いニュースをもたらした使者を撃つか、問題そのものに取り組むかだ。彼らはまさにまさに不適切な方を選択した。CarrierIQはEckhartに対して記事の差し止め要求を送達した。 個人が自分の所有する携帯のトラフィックを分析したり、公開されている文書を引用したりすることが自社の知的所有権を侵害するかのような主張だった。続いてCarrierIQはEckhartが公にした指摘を片端から否定する自己防御に凝り固まったプレスリリースを発表した。
この全力を挙げた否定の結果は? Carrie IQとそのアプリをインストールしたキャリヤ、携帯メーカーに対する集団訴訟と上院議員による詳細な情報開示要求だった。Carrier IQの資家、取締役にはシリコンバレーでもっとも尊敬されている人々が含まれているにもかかわらず、同社は無数の頭痛の種を抱え込み、将来に暗雲が立ち込めることとなった。一言でいえばCarrier IQはちょっとした問題を一大スキャンダルに育て上げてしまった。
しかし、別のシナリオも可能だったのだ。傲慢と隠蔽という選択肢ではなく、Carrier IQは公明正大な透明性を選ぶこともできた。Eckhartを敵扱いするのではなく、パートナーとして選ぶこともできた。弁護士とPR会社を頼みにするのではなく、CarrierIQはEckhartとコンサルタント契約し、本社に招いて意見を詳しく聞き取り、どのような対策が必要か助言を求めることもできた。 必要ならEFF〔電子フロンティア財団〕に相談してもよかっただろう。第三者に監査を求めることもできた。 プレスリリースでCarrier IQが強く主張したように、このソフトが本当に無害なものだと信じていたなら、ドアを大きく開いてそのことを納得いくように証明する措置が取るのは容易だったはずだ。しかし仮に、プログラミング上の欠陥、あるいは悪意ではない何らかのミスのために、プライバシーの侵害が行われた可能性があったなら、CarrierIQはEckhartを始めとする専門家からできる限りの援助を求めるべきだったろう。
ところが実際の行動はまったくその逆だった。
ここから得られる教訓はこうだ。透明性が勝利する。誰かが自社の問題点、欠陥を指摘したら、その指摘をしてくれた相手は敵ではなく最大の味方なのだ。CarrierIQは問題を解決しようとせず、悪いニュースをもたらした使者を撃つという典型的な失敗を犯した。今彼らが抱え込んでいる問題は自らつくり出したものだ。傲慢という罪の結果である。
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(翻訳:滑川海彦 @namekawa01 Google+)


