部屋を借りたら枕が汚れていた: 共有サービスが成熟のために解決すべき問題

[筆者: Brenden Mulligan]
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[編集者注記: Brenden Mulliganは起業家で、これまでにOnesheet、TipList、ArtistData、MorningPics、PhotoPileなどを作った。彼は500 Startupsと数社のスタートアップのメンターだ。Twitter上の彼は@mulligan。]

妻と私が旅をするとき、ホテルにはめったに泊まらない。よく泊まるのはホステルかアパート*だ。アパートの発見と予約はAirbnbですることが多い。このサービスは大好きだし、外国の都市を経験するためのいちばん良い方法だと思う。しかし、最近のある出来事により、この成熟途上のサービスと、さらに協力的消費(collaborative consumption)サービス全般について、ちょっと考え直さざるをえなくなった。〔*: apartments, 日本語的感覚では、“アパート”より“マンション”あたりが妥当かもしれない。〕

私たちは今、東京にいて、ご当地のインキュベータOpen Network Labの育成事業のために講演やスタートアップ指導を行っている。前回の東京訪問については、本誌に寄稿した。

今回泊まるアパートに到着したのは、昨夜だった。アメニティや部屋の広さなどはほぼ、書かれていたとおりだった。しかし一つだけ、Airbnbの説明に書かれていないことがあった。そのためただちに私たちは、その部屋を出た。書かれていなかったこととは、ベッドの清潔さだ。

from Twitter: [こんな枕じゃこれから5晩も泊まれないよ]

幸運にも、部屋主とAirbnbはどちらも、非常に素早く対応してくれて、問題は解決した(枕とシーツが交換された)。しかしおかげでぼくは、協力的消費の、ある微妙な側面について、考えてしまった。

衛生, 清潔の確保

ホテルに泊まれば、まあ一定以上の清潔さは期待できる。お値段によって差はあるだろうが、安いホテルでも、それほどきたない部屋はない。もしひどい部屋だったら、別の部屋に変えてもらうこともできる。

でも、個人のアパートは違う。一定レベル以上の清潔さは、必ずしも期待できないし、問題があった場合の即座の対応もない。ホテルの部屋に入って、ベッドの中央に大きなシミがあったら、部屋を変えてもらったり、シーツを交換してもらえる。でも外国の都市のアパートでは、それができない。別のアパートに移れる可能性もわずかながらあるが、その環境やアメニティは事前に分からない。

これは、ささいな問題のようだけど、協力的消費の現場が抱える大きな問題だとぼくは思う。つまり現状では、アパートに泊まることが、賭(かけ)になる。この賭は、良い結果になることのほうが通常は多いが、ごくまれに、後味の悪い結果になる。

from Twitter: [AirBnbは大好きだけど毎回枕が汚れていたらホテルのほうがいいね]

地域の生活が経験できる、見られるからといって、そのために汚れたシーツを我慢しろはないだろう。

RelayRidesやGetAround、Zipcarなどで車を借りるときにも、同じような経験をする。つまりレンタカーに比べると、車内が汚い。レンタカー会社は、ホテルが毎回部屋をきれいにするように、車をきれいにして次のお客に備える。でも1時間単位のカーシェアリングでは、10ドル払ってIKEAへ買い物に行きたい人のために、毎回プロフェッショナルに車内を掃除するのは割に合わない。

でも、どうだろう。こういうサービスも今後競争が激しくなったら、車でも部屋でも、一定の清潔さは必ず確保されるように、なるのだろうか。そうなれば消費者は安心して利用できるようになり、協力的消費サービスはホテルなどと互角のメジャーなサービスとして、社会に認知されるだろう。

プロのサービスには物の“期限”の概念がある

ホテルのビジネスは、客室を次の客へ次の客へと“回転”させることだ。ぼく自身に経験はないけど、その回転の過程には、いろんな物を交換するスケジュールがあるはずだ。たとえば、<枕: 1か月>とか。

しかしAirbnbやHomeawayなどで自分の部屋や家を貸す人は、プロではないから、そういうプロフェッショナルな認識がない。貸して得られるお金は、副収入にすぎない。

だから、サービスの側が貸し手に、警告入りのダッシュボードを提供したらどうだろう。あるいは、この前の利用から60日過ぎたらメールで“枕とシーツの交換をおすすめします”とアドバイスするとか。

もっといいのは、借り手が貸し手のプロフィールを見ると、“枕は23日前に交換しました”などと書いてある(上の画像)といいね。そもそも枕には、人の顔(や口)が一晩で8時間は接触するのだから、同じ枕で何人がそれをしたか、誰でも気になるだろう。〔訳注: 原文コメントにもあるが、重要なのは何日前に交換したかではなく、新しい利用者に備えてシーツ、枕カバーなどを洗濯消毒してあること。〕

TripAdvisorはホテルの写真が充実, Airbnbはプロの写真家を起用

TripAdvisorがロンチしたときは、ホテルの客室の写真がとても詳細なのに感心した。ホテルのWebサイトのこぎれいな写真ではなく、ベッドやバスルームの細部までよく分かる写真だ。彼らは、ホテルの“説明責任”を一挙に向上させた。

Airbnbは、写真に対する考え方が違う:

弊社が派遣するプロの写真家をご利用ください。ピントのよく合ったプロの写真が載った物件は、そうでないものに比べて、予約数がほぼ倍になります。出典: Airbnb Support

これも、なかなかうまいやり方だ。AirBnbは、プロの写真家を派遣して、(たぶん)広角レンズでアパートを撮影させ、明るくて広々した部屋という印象の写真を載せる。つまり、部屋が実物より広く見える!

でもこのやり方には、ネガティブな側面もある。Airbnbでアパートを借りるたびに、“Webで見たのより狭いな”と感じるのだ。ぼくは慣れてしまったから平気だけど、新規のAirbnbユーザの中には、印象を悪くする人もいるかもしれない。

むしろぼくがいやだな、と感じるのは、レビューに自分が撮った写真を添えられないことだ(テキストのみ)。

プロの撮ったゴージャスな写真も悪くないけど、ユーザが撮ったもっとリアルな写真も見たいよね。まあ、一般ユーザが撮った写真からは、その部屋の“あら”も分かるから、Airbnbとしては載せたくないのかもしれない。でもどっちかというと、そういうシロウト写真があったほうが、その部屋などがより魅力的に見えると思うけどね。

アパートでも車でもホテルでも、Web上の写真や説明と実物とのあいだに極端な差がないことは、サービス側の信用に関わる問題、というか課題だ。部屋を貸す個人は、企業と違ってそのような信用を体現できないのだから、ユーザからのレビューが重要だし、それに写真が付いていればもっとベターだ。

前進あるのみ

協力的消費はすばらしいし、すでに私たちの生活の中に定着している。でもユーザが増え、サービスがますますメジャーになるとともに、ユーザが得る経験の質を一定以上に維持するための、努力が必要になる。

共有のマーケットプレースにも一定の標準性が浸透して、業界が本物の成熟に達する日が、早く来てほしい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))