「ハイパーリンクの最適化」で効果の高い締まりの良いWebサイトに作りかえよう
[筆者: Oliver Roup]

編集者注記: Oliver RoupはVigLinkのファウンダでCEOだ。このサービスは、ブログやWebサイト上のアフィリエイトプログラムをより使いやすくしてくれる。
メールは、それが来れば誰からか分かるだけでなく、その人がWeb上に残したすべての痕跡も分かる。あるいはLinkedInへ行けば、先週営業候補として面接した女性や、今年の初めごろあるカンファレンスで会話をした紳士のプロフィールが分かる。
あなたが週末にCrateAndBarrel.comでチェックしたダイニングルームセットは、今後確実にあなたを追い続けるだろう。
大量のデータの集積とそれらの大規模な操作によって、オンラインの対話の仕方に革命がもたらされた。ホームページやバナー広告、それにFacebookのタイムラインで見る物などすべてが、読者に合わせてしつらえられる。しかも今の私たちは、それが当たり前と思っている。
しかしハイパーリンクは、テキストをハイパーテキストに変える重要なものでありながら、Tim Berners-Lee卿がWebを発明して以来、ほとんど変わっていない。
Webサイト全般、そしてとりわけ検索とオンライン広告は、その草創期に比べて大きく変わった。でもハイパーリンクとその構造、その書かれ方、使われ方、追尾のされ方は、この20年まるで変わっていない。考えてもみよ:
- リンクを手書きするのはたいへんな労働だが、そのためのツールはいまだにほとんどない。たとえば、リコメンデーションエンジンが代わりにやってくれたらどうだろう?(Zemantaなどは、その方向へ一歩踏み出しているが。)
- 誰もクリックしないリンクがあるのに、なぜそれがコンテンツに残り、もっと意味のある有意義なリンクに、いつまでも置き換えられないのか?
- リファラーログ中のキーワードをBlueKaiなどが効果的にデータマイニングしている(Googleはその情報を徐々に取り去りつつあるが)。しかし、どこから、ではなく、ユーザがどこへ行っているかのほうが、情報として重要ではないか? なぜそれをいつも、無視しているのか?
- アジアのWebサイトビジターがなぜ、そこからは買えないしアクセスもできない北米のオンライン商業者へのリンクを見せられるのか?
このようにハイパーリンクは、多くの点で、愚鈍である。そしてその結果、ユーザの経験を害し、あなたの会社からお金を垂れ流している。それらはもっと良いエンゲージメントと、売上増と、より深いアクセス分析のためのツールであり得たのに。
しかし今では、リンクが持つパワーを再発見し、それによるイノベーションを実現しようとしている企業がいくつかある。Omniture、Vibrant Media、Yieldbot、などなどだ。でもこの問題は、専門的な技術サービスが出てくるまで企業がのんびり待っていてもよい、という性質の問題ではない。SEOもかつては一部のプロたちのウラワザにすぎなかった。でも今日では、標準的なベストプラクティスだ。つまりふつうの企業が、自分の会社が検索エンジン上でどのように見られているかを戦略的に検討する。それをしない企業は、企業競争の敗者になる。
ハイパーリンクの最適化も、それに似ている。リンクの最適化は、今現在はプロのウラワザかもしれない。でも、その状態は長くは続かない。どんなリンクをどこに、どのように置くのか。それらの結果はどうか。これからは何をどうすべきか。などなどを戦略的に考えることをしない企業は、やはり競争で置き去りを食らうだろう。
とくに十分な時間をかけて検討すべきなのは、アウトバウンド(outbound, 外行き)のハイパーリンクの行き先だ。そしてその調査に基づいてリンクの戦略を練ること、結果に基づいて戦略に磨きをかけることだ。では、これらの各論を簡単に述べよう。
アウトバウンドのハイパーリンクを調べよ
サイトのアウトバウンドトラフィックを最適化するための第一歩は、そのトラフィックの様態をよく見ることだ。ビジターは、あなたのサイトを去ってからどこへ行くのか? それらの行き先サイトで、何をしているのか?
アウトバウンド分析はまだ発展途上の技術だが、 Omniture(有料)とGoogle Analyticsは、読者があなたのサイトを去るときに何が起きるのか、を理解するためのツールを提供している。ただしGoogle Analyticsを使う場合は、そのコードの一部を書き換える必要がある。私がCEOをしているVigLinkにも、そのコンテンツ収益化ソリューションの一環としてアウトバウンド分析がある。
ハイパーリンク戦略を構築せよ
アウトバウンドハイパーリンクに、何をしてほしいのか?
それらが、あなたのために売上を稼いでほしいのか? それらにSEO目的の仕事をさせたいのか? 単なる情報目的か? それらは少ない方がよいのか(読者をサイトに滞留させたい)、それとも多い方がよいのか(読者が次へ行ってくれたほうがよい)。
これらの質問に答が出たら、どんなハイパーリンクを置くべきかの方針ができているはずだ。ハイパーリンクを置かないという結論なら、それは、読者経験の一層の充実と、より濃いエンゲージメントを期待しているのだ。
磨いて磨いて磨きぬけ
最初の戦略のパフォーマンスをデータ化することによって、それがあなたにとっての金鉱になる。読者にとって有益と信じたリンクが、まったくクリックされていない? ではそれは消そう。収益化を目指したはずなのにeコマースとは無関係なリンクが多い? では、そんな無関係なリンクの数を減らそう。そうやってハイパーリンクを磨いていけば、読者のエンゲージメントが良くなり、サイトのパフォーマンスも上がる。
Webサイトを良くするためのハイパーリンクを志向せよ
ハイパーリンクは、Webをより良くするものであるべきだ。接続性を増し、ナビゲーションをより容易にし、よりインテリジェントにする。ハイパーリンクはあなたのサイトをより良くするものであるべきだ。アクション性を増し、深さと奥行きを増し、そして利益性を上げる。
今日のハイパーリンクは力不足だ。スタティックで、しかもその実効性がチェックされたことが一度もない。ときには有益だが、どうでもいい場合のほうが多い。Webの混雑が増すにつれて、企業サイトの最適化ツールはますます効果が薄れ、そしてそんな状況の中でハイパーリンクが新たに恰好の標的になっているのだ。
それはサイトのオーナーにとって:
- アウトバウンドのデータリークに栓をすべきときである。アウトバウンドトラフィックを追尾するためのツールを明日といわず今日実装せよ。
- ハイパーリンク戦略を立ててそれをチームと共有せよ。それは技術的だけではなく、人間の問題でもある。何が欲しいのかを決める、それが第一歩だ。
- この問題に取り組んでいる技術の動向に、注目を怠るな。アウトバウンドクリックを調べるためのソリューションはすでにある。しかし2012年は、ハイパーリンクがもっと賢くなる年だ。


