キャタピラージャパンが次世代油圧ショベルなどを遠隔操作するCat Commandステーションを2022年発売
キャタピラージャパンは5月12日、遠隔操作テクノロジー「Cat Commandステーション」を2022年に発売すると発表した。これは2020年から発売されている次世代油圧ショベル対応遠隔操作アタッチメント「Cat Command」をさらに発展させた「遠隔操作ソリューション」だ。
Cat Commandは、キャタピラー製の次世代型油圧ショベル、ブルドーザー、ホイールローダー、地固め用車両の一部が搭載する安全機能のひとつ。最大で400m離れた場所から専用のコントローラーを使ってマシンを操作できるというもの。そしてCat Commandステーションは、Cat Command対応の次世代型マシンにオンボードキットを装着し、実機の操作環境を再現した「仮想キャブ」での操作を可能にするシステムだ。
ステーションと現場の実機とはインターネットまたは専用回線で接続するので、Cat Commandの直接目視による遠隔操作とは違い、遠く離れた安全な場所にコマンドセンターを設置して対応できる。キャタピラーの次世代型マシンに標準装備されているセミオート機能も使える。そのため、人の立ち入りが困難な災害現場などの作業も安全に行えるほか、振動や騒音の影響を受けないため、オペレーターの疲労も軽減される。
ステーションには、実機と同じシート、ジョイスティックなどの操作系、計器類が備わっている。シート前方のモニターには、実機のオンボードカメラの映像と、工事業者が現場に設置した俯瞰カメラの映像の両方を表示できる。
オンボードキットは単体で別売りもされる。これを既存の次世代型マシンに後付けすれば、ひとつの仮想キャブで複数マシンを切り替えながらの操作も可能になる。つまり、1人のオペレーターが複数の現場を同時に掛け持ちできるので、生産性が大幅に向上するというわけだ。
Cat Commandステーションは、キャタピラーでは、油圧ショベル、ブルドーザー、小型ホイールローダーと、順次対応モデルを広げてゆく予定。
画像クレジット:キャタピラージャパン
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