グーグルのCloud Runが確約利用割引を導入しセキュリティ機能を増強

Google CloudのコンテナアプリケーションのためのサーバーレスプラットフォームであるCloud Runが、確約利用割引を始めた。Cloud Runの1年の確約使用量が一定以上のユーザーは、契約料金の17%を割り引かれる。契約時料金に対する同様のディスカウントは、VMベースのCompute Engineインスタンスと、月間25%以上稼働するマシンに対する自動的な「継続使用」割引にも適用される。

Google Cloudは料金割引だけでなく、Cloud Runの新しいセキュリティ機能をいくつか導入し、その中には、Google Cloud Secret Managerからシークレットをマウントする能力や、サービス上のコンテナの展開のされ方に関してポリシーを定義および強制するためのバイナリ認証などがある。これからは、Cloud Runのユーザーは独自の暗号鍵を使用および管理できる(デフォルトではCloud RunはGoogleが管理する鍵を使用)。また、Cloud Run内部に新たにできたRecommendation Hubにより、ユーザーはCloud Runのサービスの保護に関してリコメンデーションができる。

Google Cloudのサーバーレスプラットフォームのプロダクトディレクターに最近なったAparna Sinha(アパルナ・シンハ)氏によると、これらのアップデートは彼女が「次世代のサーバーレス」と呼ぶものをGoogle Cloudが推進していく動きの一環だ。

シンハ氏は次のように話してくれた。「サーバーレスに新しいビジョンを導入していくことは、本当にすばらしい。私の考えでは、この技術の定義が一新されると思う。これまでは、サーバーレスといえば、コンピューティングの特定のタイプを表す狭い概念で、ファンクションと非常に特殊な種類のアプリケーションやウェブサービスにフォーカスしていた。そして私たちのいうサーバーレスの新しい定義では、開発者体験や使いやすさなどのレベルにあるサーバーレスという技術の力にフォーカスし、その用途をもっともっと多様なプラットフォームへ拡大して、いろいろなタイプのアプリケーションをサーバーレスで動かすようになる(サーバーレス技術の汎用技術化)。そしてそれによってGoogle流のDevOpsとセキュリティが構築され、また多くの統合によって最良のクラウド技術に何でもアクセスできるようになる」。

彼女によると、Cloud Runはパンデミックの間に採用が大きく増えた。それは、アプリケーションを短時間で実用稼働まで持っていきたいからだ、という。例えば店売りからネット販売への移行で苦労したIKEAは、Google Cloudのサーバーレスプラットフォームに賭けてオンラインストアと在庫管理システムの更新時間を3時間から3分未満に短縮できた。

「私の考えでは、サーバーレスのこのようなパワーが、将来的には、状況に関するデータや、在庫や顧客などのデータを扱うリアルタイムのアプリケーションを構築する力となり、反応性と応答性に優れたアプリケーションを作っていくだろう。それは顧客が将来に関して求めていることでもあり、サーバーレスはそれを提供する優れた方法であるとともに、特に今日のような不確定性の強い環境では需要のパターンの変化にも敏速に対応できるようになる」とシンハ氏はいう。

コンテナは企業のアプリケーションの構造や機能の設計に多くの柔軟性をもたらし、またCloud Runのような言語を特定しない技術がアプリケーションの開発にも柔軟性を実現するため、最近ではGoogle Cloudを採用する企業が増えている。それらは、完全に新しいアプリケーションをデプロイする場合もあれば、彼らの既存のサービスをモダナイズするケースもある。

利用パターンが一定の企業にとっては、確約利用割引が魅力的なオプションのはずだし、Google Cloudが今日導入した新しいセキュリティ機能を求めるもっと高度な組織にとってもそうだろう。

シンハ氏は今日の声明で次ぎのように述べている。「次世代のサーバーレスはサーバーレスの利点とコンテナを組み合わせて極めて多様なアプリケーションを動かし、そこには言語やネットワーキングや地域による制約がない。次世代のサーバーレスは、明日のモダンなアプリケーションを構築する開発者を支援する。それは、変化に容易に適応し、必要に応じてスケールし、顧客のニーズにより速く効率的に対応するアプリケーションであり、同時に開発者には、最良の開発者体験を提供する」。

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Google、サーバーレス

画像クレジット:Ezra Bailey/Getty Images

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Hiroshi Iwatani)