重量1kg以下の小型衛星を開発したAlba Orbitalの目標は15分間隔で地球を軌道から撮影すること

軌道上画像には多くの需要がある。地球上のあらゆる場所の画像が1日に1度送られてくれば、数年後も十分と考えているなら、その人は野心というものを学ぶ必要がある。Alba Orbital(アルバ・オービタル)は、毎日とか数時間ごとではなく、15分間隔で地球観測画像を提供することを目的とした会社で、次の衛星群を軌道に乗せるために340万ドル(約3億7000万円)を調達したところだ。
Alba Orbitalは、直近のY Combinator(Yコンビネーター)のデモデイで注目を集めた。筆者はこのスタートアップ企業が、宇宙を目指す多くの企業より多い6基の衛星をすでに軌道に乗せている成果に感銘を受けた。しかし、これは同社にとってまだスタート地点に過ぎず、現在計画している高頻度の画像提供を開始するためには、さらに数百基の衛星が必要となる。
スコットランドに本拠を置くAlba Orbitalはこの数年間、準備と研究開発に力を注ぎ「太陽電池で動く重量1kg以下の地球観測衛星を作る」という、考えたら誰もが笑ってしまうような目標を追求してきた。懐疑的な人たちにとっては冗談のように聞こえるかもしれない。しかし同社はすでに概念実証機を打ち上げており、次は実物を送り出す準備をしているところだ。
最低限の記憶装置と通信機能、発電機能、移動機能を備えた空飛ぶカメラに過ぎない1kg以下の「Unicorn-2(ユニコーン2)」は、本体がソーダ缶ほどの大きさで、そこにペーパーバック本サイズの太陽光発電パネルの翼が取り付けられている。価格は1万ドル(約109万円)程度。最大10メートルの解像度で撮影できるので、建物や船、作物、飛行機などを十分見分けることができるはずだ。

画像クレジット:Alba Orbital
「みんな私たちのことを馬鹿にしていましたが、今では真剣に捉えてくれるようになりました」と、Alba Orbitalの創業者でCEOを務めるTom Walkinshaw(トム・ウォーキンショー)氏はいう。「みんなこれが何なのかを理解してくれたのです。つまり、データセットを取得するための独創的なプラットフォームであるということを」。
確かに、地球の軌道上画像を毎日撮影するなんてことは、かつては過剰だと思われていた。しかし、状況によってはそれでも全然足りないということが、今では明らかになっている。
「カリフォルニアの山火事はそんな事例です」と、ウォーキンショーは語ってくれた(カリフォルニアの事例があると助かる)。「山火事の画像を1日に1回だけ見ても、それはチョコレートでできたティーポットを持っているようなもので、あまり役に立ちません。ハリケーンや洪水などの自然災害は同様です。交通の状態などもそうですね」。
ウォーキンショー氏は、今回のシードラウンドで調達した資金で可能になる数十機の衛星打ち上げを行う前に、すでに会社は自力で利益を上げていることを強調した。
「今回の資金調達によってさらに多くの衛星を打ち上げることができ、製品を完成させて出荷することができるようになります」と、同氏は語る。「そして、あとは生産量を増やすだけです」。

画像クレジット:Alba Orbital
ビデオ通話でウォーキンショー氏に話を聞いたとき、クリーンルームにいる彼の後ろのラックには、打ち上げ用のシェルに入った10基ほどの完成した衛星が置かれており、さらに多くの衛星が組み立てられているところだった。この同社の事業成長を支援するために新たに加わった投資家が、Fitbit(フィットビット)の創業者でCEOであるJames Park(ジェームズ・パーク)氏だ。同氏は間違いなくハードウェアの市場投入に精通した人物の1人である。
今回のシードラウンドで得た資金で、Alba Orbitalは次の数ラウンド分の衛星を宇宙に送り出すことができ、その後は製造規模を拡大して数百機の衛星を製造する予定だ。これらの衛星が軌道に乗り始めれば、同社が目標としている高頻度の画像撮影を実証することができる。今のところ、それはまだ実現できていないものの、同社は将来的に取得が可能になる画像を購入してくれる顧客をすでに確保している。
今回の資金調達ラウンドは、Metaplanet Holdings(メタプラネット・ホールディング)が主導し、Y Combinator、Liquid2(リキッド2)、Soma(ソマ)、Uncommon Denominator(アンコモン・デノミネーター)、Zillionize(ジリオナイズ)、そして多数のエンジェル投資家が参加した。
ウォーキンショー氏は競争を歓迎しているが、このクラスの衛星には世界中の誰よりも、彼と彼の会社が多くの時間と労力を費やしてきたという自信があるようだ。競争を望む人は、まずそれを越えなければならない。それよりも、Alba Orbitalがそうしてきたように、すでに提供されているまたは提供されようとしている製品を補完するような、独自の製品を追求する会社の方がおそらく多いのではないだろうか。
「宇宙は今、魅力的な場所です」と、ウォーキンショー氏は締め括った。
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カテゴリー:宇宙
タグ:Alba Orbital、人工衛星、スコットランド
画像クレジット:Alba Orbital
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(文:Devin Coldewey、翻訳:Hirokazu Kusakabe)


