GoogleとGrouponはローカル市場を奪い合う敵(かたき)同士になった

GrouponがGoogleの60億ドルのオファーを断ったのは、狂気の沙汰かそれとも、数年後にはその何倍にもなるという心算か? 現時点でそれは分からないが、このGoogle/Grouponの買収騒動の本質は何か、と考えると、ローカル広告が今および今後、Web企業の成長を押し上げる大きな要因になる、ということなのだ。そしてそれは、そのほかの形のオンライン広告とはまったく違う広告ビジネスになる。
Googleは単に、Grouponが急成長しているから欲しくなったのではない。Grouponは、地域の(==ローカルの)商業者のクーポンを1年に20億ドル売っているが、しかもGrouponのビジネスモデルは実績払いなのだ。Grouponは誰かがクーポンを買ったらマージンというお金が得られる。Googleもこれとよく似ていて、広告を誰かがクリックしたら広告料の売上になる。Grouponは、地域の企業(主に商店)に、マーケティングの費用をオンラインで使わせるためのコロンブスの卵を発明した。そしてそのマーケティング費用は、GrouponがいなければGoogleの検索広告に行ったかもしれないお金だ。
たしかにGrouponは広告で稼ぐ企業ではないが、そもそも商業者があのような大幅割引き…通常は30〜50%引き…のディスカウント企画を打ち出す動機は、その売出しを(利益源ではなく)広告と同じマーケティング費用と考えているからだ。商店や美容サウナやレストランなどは、そういういわゆる”バカ安”を集客の手段にする。それ自身は赤字だが、それは新たな顧客を獲得するための費用だ。その’赤字’は、マーケティング費用として計上されることが多いが、地域の商業者の場合その予算はつねに厳しい。
そういった地域企業(ローカルビジネス)に対して、GoogleとGrouponは同じ金を奪い合う関係にあり、また両者はともに、イエローページや屋外広告、新聞などを敵に回す。地域のオフライン広告に投じられている金額は数百億ドルに達するから、それに比べるとオンラインの広告費等は現状では微々たるものだ。ローカルビジネスがオンラインで広告をするとしたら、検索のキーワードを買うか、Grouponでディスカウントを提供して客寄せをするか、どちらかだ。この新方式のオンラインツーオフライン広告(online-to-offline advertising)はたいへん魅力的だから、Googleもそのオンライン広告に取り入れたい。ローカルは、Googleにとっても大きな成長の鍵を握っている。
しかしこの業態で重要なのは、つねにたくさんあるお店の売出し企画の’在庫’を、誰がコントロールするかだ。Grouponは各地に大きな営業部隊を置くことによって、そういう、お店側の企画を生成し、またほかのサイトとの配布提携によってそれらをばらまき、そして最近ではお店自身がセルフサービスで売出し企画をGroupon上に置ける。そうやって常時、たくさんの売出し企画の在庫を生成しコントロールする者が、それらの配布〜流通についても主導権を握る。極端な想像としては、未来のモバイル広告ネットワークは、Grouponのオファーだらけになるかもしれない。
もちろんGoogleも、自力で日替わりディスカウントの広告部門を運営し、数千人の営業部隊を動員してお店の企画を掘り集めるか、あるいは完全にセルフサービス方式で展開してもいい。その経費は60億ドルの数分の一ですむだろう。ただし、それは時間がかかるし、Googleにうまくやれるかどうかも分からない。
一方、Grouponは今後も成長を続けるし、何百ものクローンが続々登場してくるだろう。クローンが増えるということは、競争がますます厳しくなること。勝者は、限られた少数になる。今現在すでに、トップのGrouponと第二位のLivingSocialの差ですら、極端に大きい。たぶんGrouponのほうが、2倍から4倍は大きいだろう。
しかし問題は、今後どこまで大きくなれるのか?、だ。
ロゴのイラストは: Sean MacEntee。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


