セカイカメラの進化版tabはロケーションとビジュアルを組み合わせた雑誌のようだ
2008年のTechCrunch 50で鮮烈なデビューをかざったAR技術を駆使した頓智ドットのセカイカメラも、一般にリリースされてから2年半の歳月が経った。現在もバージョンアップは進んでいるがその後の劇的な進化は見られない。と思いきや、頓智ドットがセカイカメラの次期バージョンとも言えるサービスを提供しようとしていることが明らかになった。



tabと名付けられたこのサービスは、iPhone、iPad、ウェブすべてで連携するサービスである。一足先にこのサービスの全容を見る機会に恵まれたが、頓智ドットCMOの井口尊仁氏が言うにはtabのコンセプトは「永遠に更新される無限の雑誌みたいなもの」だというこだ。
「セカイカメラ=AR」という固定概念があるが、tabは必ずしもそれだけではない。たとえばiPadのアプリでは、店舗や美術館や博物館、公園そのほか建物でもなんでもいいのだが、ロケーション情報と写真が組み合わさって、それを一目で見やすくしたようなインターフェイスが提供される。Flipboardのように写真で情報を探すようにしていて、写真をタップすれば、その写真にまつわる説明やロケーション情報だとか地図だとか見られるようになっている。
たとえば、レストランで出される料理の写真とともにそのレストランのロケーション情報が見られたり、開催されているアーティストの作品の写真とともに展示している美術館のロケーション情報が見られたりするといったようなものだ。言葉で書くとたわいないのだが、実際に使ってみると、これがなかなか面白いのだ。
雑誌風だといっているのは、こういったロケーションにまつわる情報が、時間とともに更新されて見られるようになるからだ。しかも更新される内容は、自分がフォローしている地域だったり、興味ある話題だったりで整理することができる。tabには「take action book」の意味もあって、それには、ロケーション情報を見たらその場所まで行きたくなるような本にしたいという気持ちが込められている。
一方でPCのウェブ版では、iPad同様にロケーション情報付きのビジュアルを見られるが、どちらかというと、情報の編集機能を提供したいようだ。Pinterestにロケーション情報を組み合わせたようなものだから、ウェブサイトを見ていて写真をクリッピングしてそこにロケーション情報を入力するといった編集スタイルでも、ユーザーが最初からすべての情報(写真・ロケーション情報・解説など)を入力してもいい。
iPhone向けには従来のセカイカメラのようなARの機能を持たせて、風景から情報を探し出せるようにしているが、まだそこは改良される可能性があって、最終版ではないとのことだった。
このようにtabは同じロケーション情報のサービスを扱うにしても、それぞれのデバイスで体験できることが異なっている。
いままでのセカイカメラにはユーザーからの退屈なつぶやきも投稿されていて、その使われ方がはっきりしなかったが、tabはライブ感のある「街のガイドブック」あるいはそれ以上の使い方にもなるだろうということで、その方向性ははっきり見えている。tabのサービス開始は6月中を目指しているということなので、まもなくその現実を見られるが、まずはiPadアプリとウェブのサービスからのリリースになりそうだ。


