Swiftも学習可能、掃除ロボ「ルンバ」のiRobotがプログラミングロボ「Root」で教育市場参入
アイロボットジャパン合同会社は1月19日、ロボット掃除機ルンバをモチーフとしたプログラミングロボット「Root」(ルート)発表した。発売は2月19日予定。iRobot(アイロボット)公式オンラインストア価格は税込2万9800円。同社公式オンラインストアまたはiRobot Education認定販売代理店で購入できる。
また同社は、「みんなでRoot! プロジェクト」参加校の募集をRoot専用サイト「iRobot Education」上で開始した(申し込みページ)。全国の小学校を対象にRootを配布するもので、1校につき6台、合計1000台のロボットを無償提供する(応募期間は2月28日まで。先着順となっており、既定数量に達し次第終了)。参加校には自作のカリキュラムや作品を発表するイベントなどインタラクティブな展開も視野に入れており、2022年に「Rootサミット」の開催を予定している。
iRobotは、2009年よりSTEM(科学、技術、工学、数学)教育に取り組んでおり、日本でも2017年からルンバの実機を使ったプログラミング教室を開催してきた。その中で、Rootを導入し「iRobot Education」という教育に特化したプログラムを誕生させたという。すでに日本の小学校でのパイロット授業を実施済みで、iRobot Educationでは、すでに教育指導案なども公開している。
Rootは、ルンバのようなバンパーや段差センサーに加えて、カラーセンサー、光センサーなどを内蔵。中央部に付属ペンを挿すと絵を描けるほか、全8音階と音符の種類を設定することで音楽を奏でられる。7色の色も発光可能だ。また、Root底面のマグネットにより、ホワイトボード上で垂直走行させることもできる。
本体サイズは幅13.4×奥行き14.9×高さ4.5cmで、重量は約0.49kg。バッテリー駆動時間は最大稼働時間5時間で、バッテリー充電時間が3時間。インターフェイスとしてUSB Type-Cを採用しており、拡張可能としている。
またRootは、無料でダウンロード・利用できる専用アプリ「iRobot Coding」でプログラミングを行うことで、走る・光る・描く・音を奏でるといったことが可能。PCの場合は、ウェブブラウザー(Chrome、Edge)で「iRobot Education」にアクセスすることで利用可能。Android版、iOS版アプリも用意されている。それぞれすでに公開済みで、Root実機がない状態でもiRobot Coding内のシミュレーターを使ってプログラミング後の動作を確認できるよう配慮されている。
iRobot Codingは、学習者の習熟度に合わせて3レベルを用意しており、それぞれ「グラフィック・ブロック」、「ハイブリッド・ブロック」、「フル・テキスト・ブロック」でプログラミングを行える。
レベル1では、Rootの動きを表すイラストが描かれたグラフィック・ブロックをドラッグ&ドロップしながら、コーディングの基礎となる論理的スキルを学べる。レベル2は、グラフィック・ブロックとテキストで書かれたコーディングスクリプトを組み合わせる(ハイブリッド・ブロック)形で、コーディングの流れを習得可能。
レベル3は、一般的なプログラミングに該当するモードで、本格的にコマンドや構文を入力していく(フル・テキスト・ブロック)。プログラミング言語としてはSwift(スウィフト)を採用しているという。PythonとJavaScriptを扱うことも検討しているようだ。
iRobot Codingで作成したデータは、クラウド上にアップロードしておくことが可能。学校で作ったデータを自宅でダウンロードして、さらにプログラミングするといったことも行える。またこの際、友人などとシェアするためのコードが発行され、お互いに見せ合うこともできるようになっている。
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