Atsushi Yukutake の記事

AmazonのWhole Foods買収の勝者と敗者――InstacartからSlackまで
Amazonは137億ドルをWhole Foods Marketの買収に投じることで、生鮮食料品ビジネスに深く食い込もうとしている。この買収の話自体はAmazonとWhole Foods Market間のものだが、実際に買収が成立すれば、両社以外にもたくさんの企業が影響を受けることになる。 食べ物とテクノロジーの融合はここ数年で活発化し、さまざまなスタートアップが誕生したほか、大手テック企業が食べ物に関連した取り組みを始めたり、逆に大手食品小売企業が次世代の消費者や彼らがどのようにお店を選ぶかを見逃さないためにテクノロジーを利用し始め…続きを読む

1500社以上のスタートアップがY Combinator初のオンラインプログラムを卒業――次回は1万社超えを目指す
史上最大のデモデイが6月16日に開催された。会場はシリコンバレーではない。Y CombinatorのStartup School Founders Trackと呼ばれるオンラインプログラムを卒業した1584社が拠点を置く世界各地がその会場だ。さらに、そのうち797社がデモビデオを一般向けに公開している。 合計1万3321社からの応募に対し、2820社の入学が許可されたこの10週間におよぶプログラムでは、過去のYC卒業生がメンターとなり1対1の指導を行っていたほか、参加者はバーチャルオフィスでクラスメイトと議論を交わしたり、オンライン授…続きを読む

Alibaba、東南アジアにおけるUberのライバルGrabへの投資を検討中か
Alibabaは、東南アジアにおけるUberのライバルGrabへの投資を通じて、同地域へさらに攻勢をかけるつもりなのかもしれない。 Bloombergの報道によれば、Alibaba社長のジャック・マーは、同社と関係の深いSoftBankが率いるGrabの投資ラウンド(総額14億ドル)への参加を検討しているとのこと。さらにTechCrunchでは、AlibabaがGrabと投資に関する話し合いを行ったという情報を入手しており、Alibaba傘下のAnt Financialが運営する決済サービスAlipayがGrabアプリに導入される可能…続きを読む

Appleがソニーピクチャーズの幹部2人を採用――オリジナルコンテンツの制作に本腰
NetflixとAmazonも、うかうかしていられない。『Planet of the Apps – アプリケーションの世界』でオリジナルコンテンツの分野に足を踏み入れたAppleは、本日新たなニュースを発表した。2005年からSony Pictures Televisionで共同社長を務めていたJamie ErlichtとZack Van AmburgがAppleに加わり、番組制作を率いていくことが決まったのだ。 Appleがオリジナルコンテンツに興味を持っているという噂は、今年の頭からよく耳にしていた。彼らの狙いは、オリジナルの映画…続きを読む

韓国の電子書籍企業RidibooksがシリーズCで2000万ドル調達――市場は未だに年25〜30%のペースで成長
アメリカやイギリスでは電子書籍売上に陰りが見られるが、韓国では未だに多くの人が紙のページをめくる代わりにモバイル端末をスワイプしながら読書を楽しんでいる。ウェブ漫画の人気もあってか、同国の電子書籍売上は毎年増加傾向にあるのだ。そんな韓国で最大規模の電子書籍プロバイダーと言われているRidibooksが、成長を続ける市場でさらに攻勢をかけるべく、シリーズCで2000万ドルを調達した。 今回のラウンドにはPraxis Capital Partnersm、ShinHan Finance Investment、Company K Partne…続きを読む

Facebookが検閲やテロ対策の方針に関する意見を公募――ユーザーとの対話を図る
Facebookはどのようなコンテンツであれば掲載してもよいと考えればいいのだろうか? また、多様な意見や文化の違いが存在する中、彼らはどのようにユーザーの安全と真実のバランスをとればよいのか? Facebookはこのような一筋縄ではいかない問題の解決に向けて、本日(現地時間6月15日)7つの”難問(hard questions)”に関する記事を公開した。ユーザーは各項目に対するフィードバックや、他にFacebookが取り組むべき問題を、所定のメールアドレス(hardquestions@fb.com)に直接送ることができる。 Face…続きを読む

EU圏内のローミング手数料が原則無料化――デジタル単一市場の構築に向けた大きな一歩
EU全域でローミング手数料が撤廃されたことを受け、加盟国(28か国)の人々は国をまたいで移動するときも制限なくモバイル端末を使えるようになった。 6月14日に公開された欧州委員会、欧州議会、欧州理事会の共同声明の中で、これは「EU市民にとっては具体的かつポジティブな」変化だと記されている。 しかし、いわゆるパーマネントローミング(通信料の安い国で契約を結び、自国に戻ってからもローミング状態でサービスを利用し続けること)を防ぐために一定の制限が設けられており、極めて価格の低いプランに関しては(上限付きの)ローミング手数料が発生する可能性…続きを読む

Duolingo風にスマホでコーディングを学べるアプリPy――YCの2017年夏季プログラム参加企業が開発
Pyは細かく区切られたゲーム性のあるコンテンツを使い、モバイル端末上でプログラミングを学べるような環境を提供しようとしている。この生まれて間もないスタートアップを設立したのは、コンピューターサイエンスを学ぶ2人の友人同士だ。彼らは過去に何度も知り合いからプログラミングの習得についてアドバイスを求められてきたという。 「どうやってプログラミングを学べばいいのか、どんな教材を使えばいいのかといったことを色んな人から聞かれました」と共同ファウンダーのDerek Loは説明する。「そこでさまざまな教材について教えるのですが、最後までやり通せる…続きを読む

再教育こそが新しい人材獲得戦略――テック企業に学ぶ社内教育のメリット
【編集部注】執筆者のPercia SafarはWorkRampのファウンダー。 アメリカ中の企業が、新たなデジタルディスラプションの波に身構えている。昨年だけでも、Amazonは販売スタッフのいないスーパーを立ち上げ、マクドナルドは全てのレジをセルフサービス式のキオスクに置き換えることを決め、さらにCaterpillerは自動運転トラクターの開発に向けて投資を始めた。 AIや機械学習、自動化技術といった新時代を担うテクノロジーを活用して、テック企業が上記のような変化を推し進めるかたわら、これらの先進的なテクノロジーの登場によってこれま…続きを読む

医師向けのInstagram――Figure 1が1000万ドル調達
Figure 1は血を見るのが苦手な人向けではないが、どうやら投資家の心は上手くつかんだようだ。同プラットフォームは100万人以上の医療関係者が登録するソーシャルネットワークのようなもので、ユーザーは珍しい症状や新しい治療法、さらには治療事例を投稿できるようになっている。この度、運営元のFigure 1, Inc.はシリーズBで1000万ドルを調達した。 「医師向けのInstagram」とも呼ばれるFigure 1が行った今回の資金調達では、Kensington Capital Partnersがリードインベスターを務めた。さらに、S…続きを読む

拡張現実・複合現実がロボットの来襲から労働者を救えるかもしれない理由
人工知能、ひいてはロボットが人間の仕事を奪おうとしているという話は、これまで幾度となく目にしてきた。 容赦なく進化し続けるテクノロジーの様子を見ていると、確かに現在ある仕事の多くがそのうちなくなってしまうような気がする。しかし歴史を振り返ってみると、蒸気機関や電信システム、コンピューター、さらには産業ロボットも含め、革新的な技術は常に人間から奪うのと同じくらいの数の仕事を新たに生み出してきた。 そんなことは、仕事を失ってしまった人には関係ないかもしれない。シリコンバレーで生まれたテクノロジーに起因する経済的な変化が、現在の政情に少なく…続きを読む

Mrs. Wordsmithが200万ポンドを調達――絵で単語を覚える新サービス
何かが間違っているような気がする。ニュースフィードは、不愉快で不安になるブレグジットやトランプに関する報道や、広告収益に関する方針に不機嫌な顔をしている若者の写真で溢れかえっている。私たちは大事なことを忘れてしまったようだ。それは、文字の力だ。「新語法(Newspeak)」に関する記述の中で、ジョージ・オーウェルは言葉を操る者こそが世界を操ると綴っている。 「新語法の目的は思考の範囲を狭めることだと気づいていないのか? 最終的には思考犯罪を行うのに必要な言葉さえ存在しないような世の中になろうとしているんだよ。必要な概念は全て意味が限定…続きを読む

タイでFacebook上の王室中傷を理由に禁錮35年の判決――不敬罪の逮捕者は計100人超
Facebook上に王室を中傷するコンテンツを投稿していたタイに住む男性に対し、禁錮35年の判決が言い渡された。 言論の自由の擁護を目的とする非営利団体iLawの情報によれば、Wichaiと呼ばれるこの男性がFacebook上に投稿した写真や動画、コメント計10件が、王家に対する批判を禁じているタイの厳格な不敬罪に触れたとのこと。 33歳のWichaiは、口論が原因で仲違いした友人に扮した”虚偽の”アカウントを使用して、王室を中傷していたとも言われている。当初彼は容疑を否認していたが、判決を待ちながら1年以上を拘置所で過ごした後に、一…続きを読む

インド発、牛乳配達サービスのSupr Dialyが150万ドル調達――国内の営業地域拡大を目指す
牛乳配達はディスラプションとは無縁なサービスのように思えるが、インド発のスタートアップSupr Dailyはまさに牛乳配達の在り方を変えようとしている。Y Combinatorのプログラムを今年修了した同社は、この度サービス提供地域の拡大を目的に複数の投資家から150万ドルを調達した。 2月のSupr Dailyに関する記事の通り、同社のサービスの目的は、カオス状態にあるインドの牛乳配達システムを整備し、付随する品質問題を解決することだ。 インド政府の調査によれば、配達される牛乳の68%が配達人のせいで”汚染されている”可能性がある。…続きを読む

テイラー・スウィフトとSpotifyが復縁――全楽曲が主要サービスで聞けるように
2014年の別れからしばらくが経ち、テイラー・スウィフトとSpotifyが再び手を結ぼうとしている。アルバム『1989』の販売枚数が1000万枚を突破し、個々の楽曲の販売数も合計1億曲に達したことを記念し、テイラー・スウィフトは、6月8日の深夜よりこれまでに発表された全音源が全ての音楽配信サービスで聞けるようになるとTwitter上で発表した。 この発表以前にも、Apple Musicではテイラー・スウィフトの楽曲が配信されていたが、今回の決定によりSpotifyやAmazon Music Unlimited、Amazon Prime…続きを読む

仮想通貨市場で今何が起きているのか?――時価総額1000億ドルはバブルを意味するのか
仮想通貨の時価総額合計が最近1000億ドルを突破した。しかも、価格が急上昇したのはここ数か月のことで、4月1日時点の時価総額合計が250億ドルだったことを考えると、たった60日間で仮想通貨の価値が300%も上がったことになる。 その一部はビットコイン(上記期間の値上げ幅が160%)によるものだが、Ethereum(439%の値上げ幅)をはじめとする他の仮想通貨も時価総額の上昇に貢献している。 多様化が進む仮想通貨市場の様子を確認するには、ビットコインの”支配度”を見るのが1番だ。つまり、全仮想通貨の時価総額合計に占めるビットコインの割…続きを読む

Facebook、匿名位置情報を人道支援団体と共有へーー災害支援の効率化を目指す
Faceboookは新たなイニシアチブのもと、人道支援団体に対して被災地域のユーザーの位置情報を提供することを決めた。これにより、各団体は災害発生時に市民の避難場所や避難元となる地域を把握できるようになる。このFacebookの決定からは、ユーザー追跡データの大きな可能性を感じることができる一方で、同社はこのデータを使って他にどんなことができてしまうのかという問いが再び頭をよぎる。 Facebookで公共政策リサーチマネージャーを務めるMolly Jackmanは、ブログポストと動画の両方で新たな”ディザスターマップ”について説明して…続きを読む

95%のVCが目標未達――投資エコシステムの現在とこれから
【編集部注】執筆者のTomer Deanはテルアビブを拠点に活動する連続起業家で、Bllushの共同ファウンダー兼CEO。 最近、イスラエルの有名ベンチャー投資家と話す機会があった。最初はシード資金の調達を考えている私のスタートアップについて話していたが、そのうちベンチャーキャピタル(VC)についてのマクロな話や、いかにVCという仕組みが機能していないかということに話題が移っていった。 「95%のVCが儲かっていない」と彼は言い放ち、しばらく経ってからようやく、私はこの言葉の意味を理解した。 正確に言うと、95%のVCは、彼らにとって…続きを読む

LGBTQコミュニティ向けのAirbnb、Misterb&bが850万ドルを調達
ターゲットを絞った小規模な企業が、Airbnbの競合として生き残っていくだけの余地はまだ残っているのだろうか? この問いにイエスと答えようとしているのが、フランス発のスタートアップMisterb&bだ。この度、Project AとVentechから850万ドルを調達した同社は、LGBTQ(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、クィア)ユーザーに特化した民泊プラットフォームを運営している。 名前からもわかる通り、もともとMisterb&bは男性の同性愛者向けサービスとして始まったのだが、今ではLGBTQコミュニティ全体を…続きを読む

アーティスト向け収益管理プラットフォームのStem――運営元が800万ドルを調達
音楽配信サービスが一般に広がり、SpotifyやYouTube、Apple Musicなど、楽曲の流通チャンネルも増えてきたが、アーティストへの支払いプロセスにはまだ問題が残っている。 同じ曲に複数人のアーティストが関わっていると状況はさらに複雑化し、それぞれのプラットフォームでの収益から、誰にいくら支払うべきなのかというのがわかりづらくなってしまう。さらにアーティストは収入が予測しづらいという問題を抱えており、Milana RabkinをはじめとするStemの共同ファウンダーはそこに商機を見出した。そして同社は、アーティスト向け収益…続きを読む


