カテゴリー: バイオテック
バイオテック(BioTech)、アグリテック(AgriTech)、遺伝子工学などに関する最新ニュース

DNAに書き込まれた悪意あるコードがそれを読み込んだコンピューターに感染した
驚くべきことに、生物学者とセキュリティ研究者のチームが、DNA鎖上にコード化された悪意のあるプログラムを、コンピューターに感染させることに成功した。 まるでサイエンスフィクションのように聞こえるかもしれないが、これは本当の話だ。とはいえこの特定の脅威にすぐに怯えなければならないというわけではない。ともあれ、このプロジェクトが示唆する可能性は、魅力的でありまた同時に恐ろしいものでもある。 ワシントン大学の学際チームは、目立つニュースを目指していたわけではないが、結果としてそれを成し遂げた。彼らは世界中の研究室で使用されているオープンソー…続きを読む

遺伝子検査のColorが、これまでのガン検査に加えて心臓血管も検査対象に
ガンと心臓病は、米国における主要な2つの死因だ。これまでのところ、Color Genomicsは、特定のガンに対する高いリスクにつながっている、遺伝子の突然変異検査に焦点を当ててきた。しかし、本日よりこの創業4年の会社は、心臓血管の健康検査のために、遺伝子検査の新しいカテゴリーを導入する。 新しいColor Hereditary High Cholesterol Test(遺伝性高コレステロールテスト)は、冠状動脈性心疾患につながる、高いコレステロールレベルを引き起こす遺伝的状態である家族性高コレステロール血症(FH)と呼ばれる遺伝子…続きを読む

ブタ胚の遺伝子編集は、移植臓器の不足を解決?!
ブタの内臓は人間のものと同じ大きさで、機能的にも同様になっている。そこで、ブタの臓器を人間に移植できないかという発想が出てくるわけだが、これにはなかなか難しい問題があった。移植した際に、豚の細胞内に潜むウィルス性疾患が顕在化することがあったからだ。 しかし、どうやら対処する可能性が見えてきたようだ。遺伝子編集(CRISPR-Cas9)を施した豚についての記事がScienceに掲載されている。研究を行った科学者によれば、遺伝子編集の技術を用いて、すべてのブタに認められるブタ内在性レトロウイルス(PERV)を不活性化(inactivati…続きを読む

蜂のインターネット(Internet of Bees)で蜂のコロニーの健康をモニタする
今や周知の事実として、全世界の蜂の生息数は、何かを警報するかのように、急速に減りつつある。しかもわれわれ世間の一般人と違って養蜂家は、彼らの巣箱をつねに注意深く監視しなければならない。でも、何千という巣箱を抱える大規模養蜂家にとっては、巣箱のモニタリングは容易でない仕事だ。そこでカナダの研究者が開発したモニタリングシステムは、蜂たちの羽音を聴いて健康状態などをチェックする。 サイモンフレーザー大学の大学院生Oldooz Pooyanfarが作ったデータ収集デバイスは、今後の改良により、今多くの蜂たちを見舞っている謎のような苦境、蜂のコ…続きを読む

鉢植え植物の健康状態をWi-Fiで通知するHelloPlant、Kickstarterで資金募集中
[あなたの植物はのどが渇いています! やぁ、ぼくだよ、オスカーだよ。水をすこし欲しいんだけど。] 植物も人間と同じく、食べ物と水とビールとテレビが必要だ。植物が、おなかをすかせている、喉が渇いている、退屈している、などを知るための最良の方法は、植木鉢の中に住むちっちゃなデバイスが、不足を通知してくれることだ。そしてそのために、HelloPlantがある。 このシステムを使うときは、まず植物に名前をつけ、その成長を見守る。土が乾きすぎていると通知が来るし、また植物に光が十分に当たっているかも分かる。植物の種類によって通知も変わるから、ユ…続きを読む

米国の科学者たちがCRISPRを使い、人間の胚から遺伝性心臓疾患の要因を取り除いた
先週、米国の科学者グループが、初めてヒト胚に対してCRISPRを行なったという報告が出てから、様々な憶測が渦巻いた。その最初の研究成果が公表されたが、その発見は極めて驚くべきものだ。 オレゴン健康科学大学のShoukhrat Mitalipovと彼の同僚は、CRISPR Cas9遺伝子編集技術を用いて、胚の中の遺伝性の心臓変異の要因を取り除いたのだ。 これまで、CRISPRを人間に使用した研究の報告はいずれも国外からのものであり、その結果はいずれも良好なものではなかった。中国はこの技術を人間に使用することについて特に大胆だった。中国の…続きを読む

CRISPRで改変された人間の胚が実験室で作られた、だがデザイナーベイビーへの道はまだ遠い
今週の初め、科学者たちが、ヒトの胚を米国内で初めてCRISPR技術を使って改変したという発表で私たちを驚かせた。だが、デザイナーベイビーの誕生まであと1歩というところまで来ていると考えるのは早計だ。 もちろん私たちはそれを行なうことはできる。しかし科学界の大部分はそうした仕事には反対の立場だ。オレゴン健康科学大学のShoukhrat Mitalipovが率いるチームは、CRISPRを施された人間の胚をほんの数日の間だけ成長させたが、それを完全な人間の胎児にまで育てる意図は全く持っていなかった。 もちろんそれは、そうした実践を人間に対し…続きを読む

AIとコンピュータービジョンを使って農地の点検と分析を行うProsperaがシリーズBで$15Mを調達…農学の広範な学際化を目指す
テルアビブのProsperaは、コンピュータービジョンと人工知能を利用して農地の様子をチェックする。同社はこのほど、Qualcomm Venturesが率いるシリーズBのラウンドで1500万ドルを調達した。ほかにCisco Investments, ICV, 以前の投資家Bessemer Venture Partnersらがこのラウンドに参加した。これで同社の調達総額は2200万ドルになる(シリーズAは2016年7月に本誌が取り上げた)。 新たな資金は、グローバル市場への参加の拡大と、農家と接する現場担当者の増員に充てられる。農家が収…続きを読む

Googleのライフサイエンス部門Verily社が細菌に感染した蚊2000万匹をフレズノに放つ
Googleの親会社Alphabet傘下のライフサイエンス企業Verilyが、研究室で育てて、細菌に感染させた蚊2000万匹を、カリフォルニア州フレズノにリリースする計画を準備している。そしてそれは、良いことなのだ! 実は、ジカ熱を媒介するネッタイシマカがその地域に蔓延している。今年の初めには、ある女性がフレズノで、ジカ熱の最初の感染者と確認された。それは、それまで旅をしていたパートナーとの性的接触によるものだった。今では、何か対策をとらないかぎり、感染の流行が避けられないおそれがある。VerilyのDebug Projectと呼ばれ…続きを読む

科学者たちが馬のGIFを生きている細菌に書き込んだーーえっ、何の話をしているの?
Natureに掲載された新しい研究によれば、ハーバード大のある科学者グループが、生きている細菌(正確には大腸菌)に、GIFを保存することに成功したということだ。そうあの動画のGIFだ。 それは、とても奇妙なアイデアだが、科学者たちはこれまでも時折、CRISPR(clustered regularly interspaced short palindromic repeats)という名で知られる、驚異の遺伝学ツールを用いてデータ保存トリックをやって見せて来ていた。 CRISPR(やや詳しい解説はここ)は、様々な野心的なものを可能にし、人…続きを読む

これからはスーパーで買いたい野菜を収穫するようになるかもしれない――Infarmの垂直農業システム
何千マイルも離れた農場で大量生産され、ポリ袋に入れられたハーブの切れっ端の代わりに、小さなバジル農園がおさまった照明付きのコンテナが置いてあるスーパーを思い浮かべてみてほしい。 さまざまなセンサーが作物を観察し、水や肥料はオンラインシステムで管理されている。同心円上に植えられたバジルは、成長度合いに沿って真ん中から外側に向かって広がり、1番外側のものはお客さんが収穫できる状態にある。 このような未来は、もはや想像の世界ではなくなった。SF作家William Gibsonの言葉を言い換えれば、「未来の農場はすでにここにある。ただ行き渡っ…続きを読む

不妊治療関連サービスの市場はいまや30億ドル規模に拡大
2016年の統計で出産した人の年齢をみると、30歳代の人が初めて20歳代の人を上回ったのだそうだ。高齢出産のリスクについてはさまざまな調査が行われているが、出産の高齢化に伴う「問題」はそれだけではない。CDCの統計によると、アメリカでは8組のうちの1組のカップル(年齢問わず)が、何らかの原因による不妊に悩んでいるのだとのことだ。ますます多くの人が体外受精などの不妊治療を行うようになっているのだとのこと。 医療の進歩により、不妊に対処する可能性は増えてきているわけだが、しかしこうした治療は非常に高額になることが多い。アメリカにおける体外…続きを読む

レーザーを使用する3D顕微鏡で小さなウィルスの体内航跡を観察する
もしもあなたがぼくみたいな人間なら、ウィルスが自分の体内を航行するときの経路が気になって気になって、まる一日がつぶれてしまうことがあるだろう。そんなぼくたちにとって幸運にも、デューク大学の研究者たちが開発した新しい顕微鏡は、おちびさんたちがたどる道を、ミクロン単位で見せてくれる。 Kevin Welsher助教授の研究チームが設計したシステムは、従来の顕微鏡の形をしていない。光学的に像を拡大するのではなく、少量の対象物をさまざまな角度からレーザーで何度も走査し、特殊な蛍光粒子を光らせる。そしてそれらの位置の変化を追う。 粒子の一つを何…続きを読む

電気の要らない冷蔵庫Evaptainersは世界の貧しい農家や家族を助ける
今日の世界では、約14億人の人びとが、電気を使えない。OECDのデータによるとそれは主に、東南アジアや中国、インド、アフリカのサブサハラ地域の人たちだ。 それらの地域に対する通信の整備や代替エネルギーの供給努力は行われているが、スタートアップのEvaptainersは、電気を使わず、水を利用して食品や飲料をかなり低い温度で保存することのできる、一種の冷蔵庫を作った。 Evaptainersの協同ファウンダーSpencer Taylor, Quang Truong, Jeremy Fryer-Biggsの三名が作った冷却装置は、アナログ…続きを読む

3Dプリントで作ったソフトな脚でロボットが凸凹道を安定的に歩ける、ヒントは蛸などの生物から
カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)の工学部の連中が、生物からヒントを得たソフトロボットの原理により、石ころや砂などの凸凹道をふつうに歩けるロボットを開発した。 柔らかい積層構造で作ったロボットの四本の脚は、環境に適応できる。だからセンサーで地表の正確な像を把握する必要がない。平滑でないところに来たら、歩き方をそれに適応させるだけだ。 そのロボットの四つの脚は、3Dプリントした硬い材と柔らかい材から成り、ゴム製の空気袋の伸縮が前進運動を支える。ハーバード大学のGeorge Whitesidesのロボット工学研究室をはじめとして…続きを読む

農薬や化学肥料の濫用を防ぐCeresのハイパースペクトル農地画像分析技術が$5Mの資金を獲得
カリフォルニア州オークランドのCeres Imagingが、Romulus Capital率いるシリーズAの投資ラウンドで500万ドルを調達した。同社は、カメラとセンサーとソフトウェアを使って、農家の農地に作物のストレスを見つけ、そこにタイミング良く除草剤や殺虫殺菌剤、灌水などを投じられるようにする。 Ceresは、最近多い、ドローンの農業利用に着目したスタートアップのひとつだ。しかしCEOでファウンダーのAshwin Madgavkarによると、専業農家の農地面積は数千エーカーもあり広すぎるので、ドローンでは仕事にならない、とすぐに…続きを読む

ディープラーニングで蜂たちを致死的な害虫から救う養蜂家作のアプリBeeScanning
Makoto Koike(小池誠)のディープラーニングによる胡瓜(きゅうり)選別機のことは、今では誰もが知っている。世界中のホビイストたちが、機械学習を利用して彼らの問題のソリューションをハックしている。先日は、スゥエーデンの養蜂家で発明家のBjörn Lagermanが、エンジニアたちと研究者たちのチームに助けられて、BeeScanningというアプリを作った。このアプリは、スマートフォンで撮ったふつうの写真に巧妙なコンピュータービジョン技術を適用して、蜂のコロニーに危険な害虫(ミツバチヘギイタダニ, Varroa)の兆候を見つける…続きを読む

コーヒー豆の等級分けロボットとブロックチェーンを使って生産農家に公正な支払いをするBext360
コーヒーは、石油に次いで世界で二番目に大きい貿易商品だ。Fairtrade Foundationの推計では、およそ1億2500万の人びとがコーヒーの栽培で生計を立てている。その多くが小農または農業労働者で、世界銀行の調査では家族が1日2ドル未満で生活している。そこで、デンバーのBext Holdings Inc.は、これらの農家が豆の公正な価格に見合う代金を容易にかつ迅速に得られるようにしたい、と考えた。 同社は、見たところ高級な秤(はかり)に見えるモバイルのロボットを作った。バイヤーはこのロボットを農家の農地で使ってコーヒー豆の品質…続きを読む

23andMeにパーキンソン病など10種類の遺伝子リスク情報の提供がやっと許可された
米食品医薬品局(Food and Drug Administration, FDA)が今日(米国時間4/6)23andMeに、一般消費者に対して有料で行った遺伝子テストの結果として、10種類の疾病(下表)のリスクは報告してもよい、と決定した。その中には、後発性アルツハイマー病とパーキンソン病も含まれる。 2013年11月にFDAは、23andMeが個人のゲノム検査をして、その結果としての健康情報を提供する行為の、一時的な停止を命じた。その後2015年10月にFDAは同社に、きわめてまれな遺伝病の遺伝子を子に伝えるかもしれない検体に関し…続きを読む



